盛岡旅行記
2008年3月6日

日帰りで盛岡に行くことになった。
ネットで調べていたらもうすぐシベリアに帰る白鳥が盛岡の市内の川や池で見られるというのだ。
朝7時36分のはやてに乗るとなんと
10時には盛岡に着く!!!
帰りは3時ぐらいの新幹線に乗れば、日帰りは十分できるでしょ。



今回も窓際ゲットのomi.
なにか毎日、新幹線に乗っているようだなああああああ。。


東北新幹線は福島を過ぎるころから景色がおもしろくなる。
前日の疲れ(前日は金沢から帰ってきた)もあって、仙台あたりまでは寝てしまった。
でもさすがに仙台をすぎると外の景色を見なければと思う。
この日は晴れていて、山がきれいだった。
ただ、満席の新幹線の中でなんとなくシャッターをおせないomi.
小心者です。。。

盛岡が近くなると、窓から見える田んぼにも白鳥がいる。
まさか、ひとりで
白鳥だ!!白鳥だ!!
と叫ぶわけにもいかず、心の中が口にもってこれないアンバランスにかなりストレスがかかった。

というかいつもが声にだしすぎ。。。
盛岡に着いたらうまく白鳥が見られるのだろうか。。。
ちょっと不安だ。

まだ雪が残っていて、外は寒そうだ。

盛岡に着くと、すぐに駅のインフォメーションに行った。
『白鳥がみたいんです。』
このインフォメーションではそういう人のために、白鳥の飛来地がかかれた地図を用意してくれている。
係りのお姉さんは
『高松の池が見れるチャンスが多いと思います。』
と教えてくれた。
この池を知ったのはネットのみ。
どんな様子かははっきりはわからない。
とにかく行ってだめだったら、市内に戻ってこよう。
『バス乗り場は11番です。』
なんでも池までは15分ほどらしい。

今回ネットで調べたのは2つ。
白鳥の飛来地岩手公園
岩手公園では福寿草が咲き始めたらしいんだ。
それが市内のかなりメインの場所にあり、現在は盛岡城跡となっているということもインフォメーションで聞いておいた。
市内のメインの場所はでんでんむしという循環バスがはしっており、それが便利らしい。

バスを待っている間、地図を見る。
すると駅から高松の池に行く間に
岩手大学がある。
Tの母校だ。
時間があったら行ってみよう!!
植物園もあるみたいだ。

バスが来る。
整理券を最初にとる方式だ。
高松の池までは210円だった(と思う。。)

途中、岩手大学の広大なキャンパスが見える。
するとほどなく高松の池口にバスは到着する。
地図のとおりに歩こうとしたら、
道に迷った!!!
鳥の鳴き声は聞こえるんだけど、池に行くことができない。
どうも道路をわたってからはいる道を一本間違えたようだ。
途中、池の方向を聞きながらやっと到着。

ぱっと目に飛び込んできた池は氷につつまれていて、きらきらしていた。
白鳥よりもまずこの凍結した池だわ!!!
と早速、写真を撮る。



白鳥がたくさんいるのが見えた。
そちらの方に歩く。
近づいてわかったのだが、この池は白鳥で有名かもしれないけど、それよりも多いのが
かも。。
あとすずめもカラスも少数派の鳥たちもいる。
ただ全部に気を使えないんで、白鳥に目標をしぼる。
白鳥の一部はなぜか湖の凍結した場所で歩いている。
メイングループは凍結していない水のところにいる。

歩いていくと少数派の氷の上グループが最初に見えてきた。
氷の上だから、みんな歩いている。
その姿もかわいい。
結構、カラスがいろいろちょっかいをだしてきて、白鳥にむかっていったりしている。
力関係でみていくと一番強いのはからすかもしれない。
カラス>白鳥>かも
の順番のような気がしてならない。







氷の上グループの写真を少しとると、水の上グループの方に移動した。
そこはやはりメインの場所で、白鳥も鴨もすごい。
餌付けをここでしているのかなあ。
足元には鴨が歩いている。
鴨を踏まないように注意していると、すずめを踏みそうになる。

時々、係りのおじさんが餌をあげている。
それをみんな良く知っていて、白鳥も鴨もいっせいにおじさんの方によってくる。
なぜか同じ作業服をきたおじさんのところには、おじさんがえさをやらなくてもついていくんだ。
なんでそんなによく知っているんだ!!!




写真を撮っていると、一人のおじさんが話しかけてくれた。
『どこから来たの?』
『東京です。』
『東京から来たの!!』

えらく驚かれていた。
『地元なんですか?』
今度はomiが聞く。
おじさんは地元の方らしい。
Omiは言った
『もう白鳥は帰ってしまったかと思いました。』
するとおじさんは教えてくれた。
『まだまだ。帰るのは20日すぎだよ。そのころは一番おもしろいんだ。』
なんでも20日過ぎごろになると白鳥たちはシベリアに帰っていき、それが岩手山の上を飛ぶらしい。
そのころは一日中、写真をとるらしい。
いいなああああ。。。



20日すぎに来ることはないんだけど、撮る場所まで教えていただいた。
夕方はあっちから撮るという場所は岩手山が見える位置らしい。
白鳥が帰っていくと、カタクリの花。水芭蕉。そして桜と撮っていくらしいんだ。
すごすぎます。
おじさんのカメラもすごかったですもん。
レンズが太くて大きい。
すごい望遠レンズなんだ。
なにもかにもがうらやましいなあ。

岩手山の見える方に行ってみてごらんといわれてそちらの方に移動する。
おじさんは
『車に乗せていってもいいよ』
といってくれた。
でも歩いてみたいでしょ。
これが、歩いても何もないところだったら、おじさんの車に乗ってしまったな。
『知らない人についていくのはやめましょう!!!』
ってのはomiの辞書にはないのかも。。。


『ありがとうございます。でも歩いてみます。歩くの好きなんです。』


本当にいろいろな情報ありがとうございます。
湖の反対側に行くと雲がかかっている岩手山が見えた。
なるほど。。。
かなり大きな山でこの上を白鳥が飛ぶんだったら、そりゃ〜〜〜写真ほしいでしょ。

湖の周りの道は途中、雪がかかっている場所もあり、岩手山が見えるその絶景ポイントは板でデッキのような台がつくられていた。
ここにカメラが並ぶんだろうな。。

湖を一周してまた元の位置に。
もうお昼は過ぎている。
ということは一時間以上、ここにいるんだ!!!
1時までで、次の場所に移動しよう!
と決める。

また白鳥の写真を撮り始めると、またおじさんに声をかけられた。
奥様も同行なさっていた。
『今日はよく飛びますよ。』
そうか。。。
あんまり飛んでいる写真を撮ってないなあ。
ようやくどういう写真を撮るかわかってくる。

おじさんは自分のカメラで写真を見せてくれた。
羽ばたいている白鳥だ。
そうか!!!
こういう写真を撮るんだな!!


で、またカメラを構える。
羽ばたいている白鳥や飛ぶ白鳥を撮り始めた。
おじさんにお礼を言って、メインの白鳥の場所に移動する。







するとまた別のおじさんに声をかけられた。
『カメラは何を使っているんですか?』
『ニコンです。』

このおじさんも地元の方で、雪の日まで池にきて白鳥を撮っているらしい。
『もうすぐシベリアに帰るんで、飛ぶ練習をはじめているみたいです。』
なるほど、鳥も練習を重ねてからシベリアに帰るんだ!



おじさんはご自分で撮られた写真を持っていた。
それは本当に毎日のように来ないと撮れないような写真だった。
こういう写真を見ると、写真の撮り方がわかってくるんだな。
おじさんに見せていただいたお礼を言うと
『いやいやこちらこそ見ていただいてありがとうございます。』
と言われた。
なにかアマチュアのカメラマンが本当に白鳥の写真を撮るのが好きで集まっているんだなあと思った。

ぱっと時計をみると、なんと1時だ!!
新幹線は3時すぎなんだ。
でもまだ写真を撮りたい!!
時間は気になったが、すぐに出発時間をかえた。
『1時半になったらここを離れよう!!!』
こういうのを優柔不断っていうんだろうな!!






おじさんは白鳥が飛ぶときは
『あっ!!飛ぶ!!』
と教えてくれた。
仲間同士で飛ぶときは教えあうそうだ。
あと、上空から帰ってくる白鳥もキャッチできたのはおじさんが教えてくれたからだ。
『どうしてすぐにわかるんですか?』
だいたいず〜〜〜と白鳥の動きについていけなくって、omiはまごまごしているんだ。
おじさんだけどうしてそんなに白鳥の気持ちがわかるんだ?
それはどうも経験らしいんだけど、泣き声で、戻ってくる白鳥がわかるときもあると言ってらした。







『これから岩手大学の植物園に行ってみようと思うんです。』
おじさんは言った。
『植物園は雪が積もっているかもしれないなあ。』
そうか!!
そんなことは考えてなかった!!!


時間ぎりぎりの1時半になったので、おじさんにお礼をいって、池をあとにした。

バスがきたら乗ろうと思ったけど、見えなかったので、歩くことにする。
大通りを行けば大学に着くのでわかりやすい。
白鳥を撮っているときは晴れていたのに、歩いていると雪が降り始めた。
金沢はお天気がかわりやすいと聞いていたので、傘を持っていったが、この日は天気予報は晴れだったので、傘は持ってない。
しかたないか。。。





岩手大学の中には農学部附属農業教育資料館(旧盛岡農業高等農林学校本館)がある。
岩手大学の前身の一つである盛岡高等農林学校の本館として、大正元年12月に建てられた建物だ。
昭和53年からは、農学部附属農業教育資料館として使用されている。
ほとんど建築当時の姿を留めており、国の重要文化財に措定されているということだ。。
中の資料館を見ている余裕はなく、とりあえず、写真だけを撮らせてもらった。



植物園はおじさんの言われたとおり雪に埋もれてた。

正門まで戻ると遠くなる。
で、なんとか農学部の南の方から外に抜けられないかと思っていたら、ひとりの学生が通ったので、通り抜けできるかどうか聞いてみる。
ぱっと見ると学生はきりっとした顔だった。
どうして国立大学の学生はあのようにきり顔なんだ!!

受け答えも丁寧ではっきりしていてはなまるでした。
日本にもちゃんとこういう青年がいるじゃない!!


学生が通った後をついていき学外へでる。
ここで新幹線の時間まであと一時間をきっていた。
でもここまできたらやはり歩こう!!
途中、石川啄木の家があるんだ!

啄木の家は住宅地の中にある。
啄木は極貧の生活だったといわれているけど、家はかなり立派だった。
なんだ!
いい家に住んでいたんじゃない!!!


と思ったのが大間違いで、その立派な家の一間を借りて新婚生活を送っていたようだ。
玄関も小さな玄関がついておりそちらから出入りしたようだ。

ここの説明を読んでみるともっとすごいことがわかった!!
この家で結婚式がおこなわれたらしいんだけど、啄木は自分の結婚式にはでなかったと。。

朝日新聞にちょっと前に啄木は朝日新聞にちょっとの間勤めていたという記事がのっていた。
でも、新聞社に行ったり行かなかったりしてたらしい。
なにかその記事をおもいだしながら、この小さな部屋を見た。
本当に啄木の短歌ってきれいだし、好きなんだけど、この人の奥さんの節子さんははたまらなかったと思いますわ。



ここから駅まではダッシュだ!
途中、道を間違えそうになったんだが、通りかかったおばさんに駅の途中まで連れて行ってもらった。
おばさんは駅に行くところだったんだ。
どうして途中になったかというと、通りがかった川に白鳥がいた!

『すみません。ちょっと写真を撮ってから行きます。』
次の橋のところには結構な数の白鳥がいるみたいだが、そこまではとてもいけない。
というか川原に下りる時間はない!!!
それでも写真だけは撮らなければ!!!
って感じだ。



写真を撮るとまたダッシュ!!!!
途中、降り始めた雪はこの時はほとんど降ってなかった。
駅ビルを駆け足で見て、新幹線の改札口へ。
その時、思い出した。

『朝から何も食べてない!!!』

毎日、白鳥を撮るとやせるかもしれない。。。。

お弁当やさんがあったので駅弁を買う。
『ここの人気の駅弁は何ですか?』
と聞くと牛肉のお弁当だという。
で、それを息子の晩御飯にしちゃって、自分はほたて弁当を買った。

息子はこの日、スノボから帰ってくる予定だ。
時間的には十分に間に合うように帰るようになっている。
帰ってきたらず〜〜〜〜と家にいたような顔をして
『おかえり』
という予定。

帰りの新幹線は盛岡発にしてみた。
行きはどんと早い列車に乗ったので、帰りは各駅停車の列車だ。
で、わかったのは、盛岡から仙台までかなりの駅を停まるんだが、盛岡のあたりで乗る人は少ない。

仙台に行く途中、白鳥が隊列を組んで空を舞っていた。
それを見た瞬間、カメラを用意してなかったことが失敗だったと気づく。
で、仙台まではまた写真を撮った。。。。

何度もいうけど列車の写真ってよく撮れない。
でもあの白鳥の隊列だけは撮りたかったなあ。。。。。


写真の真ん中あたりに虹みたいなものが見えた!!

仙台からはかなり混んだので、寝た!!!

今回、金沢と盛岡に続けて行ってわかったこと。
地方都市っていいなあ。。
若い時ってこのようには思わなかったんだけど、自然に囲まれてゆったり生活できるような気がする。

来年も白鳥の写真だけは撮りに来なければ!!!
と思った今回の旅行でした。


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