今週のomi家(光ファイバー開通) |
2004年11月7日 |
我がマンションにも光ファイバーがやってくることになった。明治時代に電気が通るようになったとか、戦後、一般家庭にも電話がひけるようになったとか、そういうのりだ。ただ、電気とか電話というように光ファイバーというものは実際に見ることができない。 光、光と叫びながらも、いったいそれは何なんだという状態である。 KDDIから来たパンフレットには 「今ならもれなく3000円キャッシュバック」 と書かれている。 キャッシュバック!! なんていい響きだろう。お金が戻ってくる!! 「さらに、初期設定無料!!」 「かけつけ設定サポート無料!!」 お金がかえってくる上に無料の二乗だ。私は何度も言うけど、こういうのにものすごく弱い。 そして今だったらという文字に軽いあせりを感じた。 今だったら得なんだ! じゃあ今しかないじゃない。 ということで我が家もこのKDDIの光プラスというものに申し込むことにした。 ものすごく安易な考えで光にしてしまう自分がちょっとだけなさけない。 こういうパンフレットは実によくできている。 まず3000円キャッシュバックに目がいったが、次に最大100Mbpsと書いてある。その下にはADSLより安い。と付け加えている。 キャッシュバックの上に無料の二乗、しかも今の設定より安い。 こんないいことづくしのものが世の中にはあるのか!! ただここまできても光ファイバーというものがよくわかっていない。 光ファイバーというのは電話線でくる通信が力強くなってネットなどが見やすくなるというものらしい。 力強くといってもこれは目で見えるものではないので、霞の中に筋肉がもりもりしている状態だ。 11月6日(土曜日)はこのマンションで光プラスの申し込みができるようになっている。そこで何をおいても、まずは説明を聞こうと会場に向かった。 会場になっている集会場には何組かの住人が申し込みにきている。 私の担当になったのはおねえさんだった。おねえさんといってもこの方は今日の責任者らしい。 「すみません。ADSLと光ファイバーの料金の違いについて知りたいんですけど」 申し込み会場なのにおねえさんはよくわかっていないおばさんに説明からしなければならない。 キャッシュバック3000円のパンフレットを見せながらおねえさんは 「現在お使いになっているコースはこれだけで、光になるとこうなります」 と説明してくれる。めちゃくちゃ高くなるわけではないんだ。とちょっとわかってくる。ただこんなことはこのパンフレットをちゃんと読めばわかるのだ。私の場合、ちゃんと読んでいるつもりでも、どこか抜けたり、勝手に解釈を変えてしまうことが多々あるので、やはり説明をしてもらった方が安全だ。 「あの〜〜、ADSLにするときにIP電話が使えないといわれたんですが、光にすると使えるようになりますか?」 IP電話というのもよくわからないのだが、同じネット同士だと電話代がただになるというシステムだ。しかし、我が家は回線の不具合のためにそれをすることができなかった。電話代がただになったら、もっと思いっきり電話しちゃうんだけど、と思いながらも自分の都合のいいようには動いてくれない。 「たぶん光になるとIP電話も大丈夫ですよ」 おねえさんは明るく言ってくれた。 「現在はどちらのプロバイダーをお使いですか?」 「DIONです」 「えっ?DIONでADSLにかえる時にIP電話が使えないと言われたのですか?」 「はい」 おねえさんの顔がちょっとだけ曇った。そして席をたって、後ろのおじさんの所に行く。おじさんもよくわからないらしい。おねえさん、おじさんだけではない。どうしてこのIP電話がつながらないかというのは調査をしにきたおじさんにもわからなかったのだ。 「すみませんけど、DIONに電話していただいて光になるとIP電話がつながるか聞いていただけませんか?何か本人じゃなくちゃだめみたいなんです」 一度、DIONに電話をいれてみたおねえさんがいった。私は調査したときの紙を自宅にとりにいき、IP電話がつながるかどうか電話で聞いてみた。 なぜ本人じゃなくっちゃだめなのかわからなかったが、電話の先のおじさんは 「やってみないとわからないですねえ」 と言った。あっちでもわからずこっちでもわからないので、やってみちゃってくださいって感じだ。私は 「このマンションでADSLに変えた時、IP電話がつかなかったのはうちだけじゃありませんでしたよ」 と軽く脅しておいた。ただこれは作り話ではなくって事実だったけど。 やってみないとわからないんだったらやるほかないか。 このような時にはいいかげんな性格がものごとを前にすすめる。おねえさんは無理にすすめられないような感じになってきているが、やってみてだめだったら解約ということもできますと促してくれた。 「じゃあ契約しちゃいます」 そりゃ、はじめから光にしようと思って、この会場にわざわざきているんだから、よほどのことがない限り、契約はするんだけど、なんとなくこちらにポイントが高いような話の進め方になった。 おねえさんは契約してからのだんどりを話してくれる。 「会社の方からこういうモデムが送られてきます」 とパソコンにとりつけるモデムを見せてくれた。それは今つかっているADSLのモデムとなんとなく似ている。 「これ、今うちで使ってます」 と私は断言した。するとおねえさんは 「いえ、これはADSLのモデムとは違うんです。」 と言う。なにが違うのかはよくわからなかったが、とにかく違うモデムが送られてきて、今のADSLのモデムは着払いで返すようにするそうだ。 かけつけ設定のところでパソコン1台は無料とある。 「これって1台だけなんですか?じゃあ2台目は自分でハブに線をいれて設定すればいいんですか?」 おねえさんは言う。 「もうハブはいりません。2台目もここに直接さしこめます。」 とモデムの差込口を指す。 「えっ?うち4月にADSLにする時にわざわざモデム買ったのに」 「すみません」 おねえさんはまったくわるくないのに、おしの強いおばさんの前で謝ることになる。 「2000円ぐらいしましたよね」 「いえ、もっと高かったわ」 と細かいところで押していく。 おねえさんにアドバイスしたい。 おばさんはせっかく買ったハブが使えなくなることがとても残念なのだ。その時に金額をだしてはいけない。 1円でも高かったらおばさんは最高裁判所までも戦いかねないのだ。 おねえさんはなんとなく申し訳なさそうに話をすすめていく。 話をききながら、契約書を書いて、それからパンフレットにふと目をむけるとそこには光プラスTVという欄があった。 「このテレビってパソコンで見るものなんでしょ」 何気なく聞いたこの一言が今日のヒットになった。 「いえ。電話回線を使って、テレビに接続します」 今度はおねえさんが元気になってきた。 「光回線なのできれいに写りますよ。こちらがテレビ欄の見本です」 と別のパンフレットを見せてくれる。 なぜここでそんなに夢中にテレビ欄を見てしまったか、今でも謎なのであるが、 「ドラマのところはどこ?」 と馬鹿な質問をする。するとおねえさんは 「こちらのチャンネルがドラマになります」 と教えてくれる。チャンネルが25もあるんだ。おねえさんを前にこのドラマのテレビ欄をていねいに読んでいく。 「あっ!刑事ナッシュブリッジスだ。」 昔やっていたアメリカのドラマだ。続きを見たかったのだが、途中で終わってしまった。もしかしてこのテレビをひけばこのドラマの続きを見られるかもしれない。 「あっ!ダークエンジェルもやっている」 声が弾む。お姉さんは最後のきめ台詞を言った。 「このテレビは普通のビデオで録画もできるんですよ」 ・ ・・・・ 「はいります」 契約にきているおばさんが突然番組表を丁寧に見始めるだけでかなり迷惑だったが、また突然テレビのほうにも加入すると言う。 考えてみればおねえさんの仕事も楽じゃない。土曜日にこのマンションに来て、こういうおばさんにつきあわなければならない。功労賞ものだ。 おねえさんは先ほど書いた記入用紙にさらに書き足し、なんとなくおばさんの攻略方法を心得たと感じたに違いない。 「テレビが見られます。録画もできます」 これってかなりの説得ポイントになる。これで韓国ドラマなんかやっていたらものすごい加入になると思うんだけど。。。 電話回線でテレビが見られるようになった。おねえさんが言うには将来はビデオやにいかなくっても電話回線をつかってビデオをひいてくることができるようになるということだ。現に今回の契約でも月に3本のビデオがただで見られることになっている。あとカラオケもあるらしい。ただこれはうちで使っちゃうとちょっと近所迷惑かな。 ついちょっと前までは考えらなかったことがどんどんすすんで行ってる。世の中はどんどん進んでいくが、おばさんの頭はなかなか前進しない。そこのジレンマをこれからどのように解消していくのか |