Omi 田園調布に行く


2004年11月28日


新宿御苑、鎌倉と今年はちょっとはりきって写真を撮っている。これもあのサライ(雑誌)のおかげだ。今、イチョウが黄色く色づいており、これも写真に撮っておきたいなと思った。そこでお弁当作りのない日曜日、早朝にまた撮影にでかける。

いつも大げさに撮影と言っているけど、写真を撮る、それも素人が、と考えたほうが適当である。

日曜日。朝、家の片付けをしていたら、出かけるのが遅くなった。
洗濯をするか外苑のイチョウを取るかなんだが、朝、あまり頭がまわっておらず、いつもの癖で洗濯機を回し始めてしまった。

しかもベランダにでたら渡り鳥がものすごくきれいな列をなして飛んでいた。その写真をとろうとカメラを持ってくるともう鳥の姿はまったく見えず、(その間10秒もない)
鳥ってなんて速く飛べるんだろうなんて感動したりしなければならないという仕事まではいってくる。

洗濯が中盤にさしかかるころ、こんなことをしていたら早朝のイチョウはなくなることにやっと気づいた。
しかし気づいた時はもう太陽が昇っていた。(私が時々、朝日の写真を載せているが、あれはがんばって起きたのではなくて、私はいつも太陽が昇る前に起きるのだ。)そしてさらに気づけば電車に乗っていたい時間にまだ家の中でうろうろしていた。これでこの日の外苑は消えた。

しかしomiはここでくじけなかった。どこか近場でイチョウがきれいな場所はないかと考えた。イチョウは日本ではどこでも見かける木なのだ。探せばあるんじゃないか。

イチョウがどこにでもあるというのは日本では当たり前だが、それは限られた国のことなのだ。息子が中学の時、イチョウのことを調べる宿題があった。またいつもの癖で私が調べてしまった。それがとてもおもしろい
発見につながった。(こうやって子供の学習意欲を失わせて、親だけが感動している。)

イチョウはもともと
中国の原産だ。それが日本に渡ってくる。世界中で銀杏を食べるのは中国、韓国、日本だということを考えてもこれらの国がイチョウに馴染み深いということがわかる。因みに韓国では宮中料理に銀杏を使うとMが言っていた。ヨーロッパのイチョウは日本からわたっていった。イチョウはヨーロッパではめずらしいらしい。ただゲーテの詩にはイチョウがでてくる。ここまでははっきりしているが、アメリカにはヨーロッパ経由で渡ったか、太平洋を越えていったのだかわからなかった。(オランダから渡っていったという説がある)アメリカはイチョウの木が結構ある。西海岸にも東海岸にもある。ロッキー山脈をどのように越えていったかわからないが、とにかく中国のイチョウの木がそんなに遠くまでいって新大陸でがんばっているんだ。

話題はずれた。

だからというわけではないが、私もがんばって考えた。そして見つけた。
田園調布のイチョウ並木だ!!田園調布はバスで行ける距離だ。がんばれば歩ける距離でもある。田園調布を思いついてからかなり急ぎ用意をして7時前に家をでた。日がまだでていないうちに家をでるのがベストなんだが、まだいそげばあまり人がいないうちに田園調布にたどりつくことができる。

バス通りにでると運よくバスがきた。
日曜日の早朝にこのバスにめぐりあえるとは運がいい!!(この時間1時間に3本ぐらいです。)朝日がだんだん高くなってくる。

田園調布に着いたのは7時15分ぐらいだったか。
小さな駅の北側がいわゆる田園調布の高級住宅街といわれるところだ。(南側だって庶民には手がでないのだけど。。)田園調布は昔、東急が計画都市として開発した。駅を中心として線路沿いの道をいれて5本の道が180度の半円の中に45度の間隔で放射線状に伸びている。その中の真ん中の3本はイチョウ並木になっているのだ。ぱっと見て不思議だったのは、駅を背にして左側の道から紅葉がはじまっており、右側の道はまだ葉があおあおとしていた。
左側の道を歩く。この時間はほとんど車も通らないので道の真ん中にでて写真を撮ることができる。もちろんここは超高級住宅街だから静かだし、ゆっくり散歩できる。左側の道を制覇すると真ん中の道へ。しかし、放射線状の道をずっと歩いたので外側から真ん中の道にはいるのにはちょっと歩かなければならない。あまり考えてないで進むので気づくときはあっと思わなければならない。私のおすすめは最初に歩いた左側の道だ、真ん中の道は駅側のイチョウの木の上の部分が少々伐採されている。ちょっとのことなんだけど、せっかくだったらパーフェクトでいきたいじゃないですか。

たぶん、たぶんの話なんだけど、写真家がここより代々木公園を好きだとしたら、その理由は電線にあると思う。電線がはいっている写真とはいっていない写真だったらどっちがきれいか素人でもわかる。で、田園調布は電線が時々入ってしまうのだ。
ただここは近い。静か。上品とすてがたい魅力がある。

なんせ7時台の早朝だったためにコーヒーショップもスーパーも開いておらず、写真を撮るとそのまま帰路へ。
ただひたすらイチョウを見た30分だった。帰りは歩く。途中小さな派出所のようなところがある。表札には「石原」と書かれていた。なるほど。

家についたのは9時前
(もちろんです)だった。
近くでも紅葉のきれいなところがあると思うとちょっとうれしい。



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