omi, Uと明治座に行く。 (この日の公演は火焔太鼓) |
2005年5月26日 |
22日、なんとものすごくラッキーなことに明治座に観劇に行った。 友達のご夫婦が行かれる予定にしていた公演だったのだが都合でいけなくなったので代わりに行かないかとチケットを譲っていただいたのだ。 はっきり言ってこんないいことがあるって一生に一度のことかもしれない。 さっそくUに連絡、一緒に出かけることにした。 Uは大昔、職場で一緒だった友達だ。 Uとはメールのやりとりはあるものの、会うのは一年ぶりだ。 彼女はどんな魔力を使っているか知らないが、まったく年をとらない。 毎日テニスもやっている。 かなりパワフルだ。 Uと一緒に行くということが決まってからまず携帯メールのアドレスの交換をした。 おばさん同士が待ち合わせるってかなりスリリングなものがある。 勘違いが今までに何回あったか。。 Uからの携帯メールにはこうはいっていた。 「絶対に会えるものと信じてます。」 この一言って、なにかすごい場面を想定してしまう。 しかしこう書かなければならないほど、私はとんちんかんなメールをだしていた。 Uは明治座の喫茶店で待ち合わせようときているのに、 「正面玄関がいいですか?喫茶店がいいですかっ」 て私はリプライしていたんだ。 日曜日は4時半の開演だったが、2時に待ち合わせることにした。 人形町に行くのは本当に久しぶりだ。 時間を多く見積もっていったら、30分も前に着いて、水天宮や近くのお店を見てまわった。 そして明治座に到着する前にもう人形焼を買っていた。 人形焼の包みを手にして、明治座でチケットを交換していたら、Uが来た。 まずは明治座の喫茶店へ。 喫茶店にはいるとすぐに 「もう人形焼買ったよ」 と報告した。 するとUは 「私もほしいよ」 と言う。 じゃあ喫茶店にはいる前に人形焼を買いにいけばよかったなあ。 Uとの話はばらばらあっちこっちに飛びまくった。 Uはomi家の日記を読んでくれている。 で、先週のomi家の状態になった。 「あんたんち、どんな貧乏なんだ?」 「いや超ど貧乏さ」 「でもよかったじゃない。そばとかスパゲッティーとかあってさあ」 何か会話が明治座向きではない。 ここの喫茶店ではあんみつを食べた。 昔よく阿佐ヶ谷のうさぎやでUとあんみつ食べたなあ。 明治座の1階の喫茶店のあんみつおいしかったです。 しかもUがおごってくれたし。 ど貧乏なことを日記に書いておいてよかったなあ。 あんみつを食べるとすぐに、人形焼やに行った。 (なにしに人形町まで来ているのか) ここの喫茶店で人形町のお店案内という地図をいただいた。 なるほどこんなにお店があるんだ! たまたま見つけた亀井堂はなんと明治座にもお店がはいっていた。 Uはここ(本店になるのかな)で最後の一袋になっていた人形焼をゲット! その後、水天宮に向かう。 この日2回目の水天宮だ。 Uは孫のことをお願いするといってたけど、Uの年はいいかもしれないけど、娘や息子の年はちょっとまだはやいのではないかと思うんだけど。。 特に息子は日本を担う頭脳を持っているんだから、お国のためにがんばらせてほしいと傍からは思う。 ちょっと前にひとりで来た時はお賽銭もいれずにただお願いごとだけしたのだが、2回もそんなことをしてはまずいかもしれないと思い、Uと一緒に賽銭つきでお願いした。 Uは二人で17円にしようかと持ちかけてきた。 どういう頭しているんだ? 時間があるので、人形町通りのお店を見て歩いた。 お菓子やがあればはいるU。 でも老舗の和菓子やは日曜日の午後というともう売り切れましたというところもあった。 Uは結局、袋菓子を買って、家のお土産にしようとっと言ってのけた。 そしてうちの息子が大好きな卵ボーロも買ってくれた。 「今日はさあ。だんなから小遣いもらってきているから」 彼女の家のシステムは御主人がお金の管理をしているんだ。 そのほうがいいかもしれないとちらっと思う。 でも小遣いもらってきているんだったら、もっといいものおみやげにした方がいいんじゃないかなあ。 人形町には今半本店がある。 牛肉の切り落としなども売っていて、なかなかいい。 その通りには粕漬けの魚を売っている店もあった。 あとでもらったUのメール。 「こんど明治座にいくときは携帯保冷バッグをもっていって、お肉とお魚買おうっと!!?」 その時は私は一緒に行かないよ。 まったく肉と魚を持って観劇する人っているのか? そうこうしているうちに時間も近づいてきて明治座に向かった。 今回観に行った火炎太鼓はもともとは落語の話らしい。 出演は風間杜夫、平田満、萩原聖人などだ。 なんと私はこういう感じの芝居ってはじめて観る。 明治座もはじめて。 で、中にはいるとおもしろかった。 いろいろなお店がホールにでている。 洋服やさんまである。 こういうのって江戸時代の芝居小屋の延長なのかもしれない。 明治座という文字がはいっているお菓子も売っていた。 それをひととおり見ると席に行く。 このチケットはものすごくいいチケットで席は花道の隣だった。 やっぱこういうチャンスは一生に一度だな!! 芝居の前に風間杜夫が観劇の諸注意みたいなものを放送した。 携帯をきってくださいとかはわかるのだが、なんと私語は謹んでくださいというのもあった。 なんでこんな放送があるんだ? (それは芝居がはじまってからすぐにわかった。後ろのおばさん達がこそこそとあれが平田満よ、とか話していたもん)でも解説になってよかったけど。。。 幕があがり、ぱっとそこには江戸時代の風景がセットされていた。 こういう芝居を観ると大道具さんになりたいという人の気持ちがわかる。 窓から障子をとおしてもれてくる庶民の家の明かりが暖かい色だったり、殿様の住居はちょっとそれよりも冷たい色の照明だったりそれだけでもかなりおもしろい。 庶民の家の配置も工夫されている。 坂に沿って建てられている家ということで2階の部分は坂の上の家ということになっている。江戸時代だから本当は隣がくっついて建てられていたはずなんだが、このようにするといろいろな場面が設定できるんだなあと思った。 Uは昔から風間杜夫が好きだったらしい。私は昔から平田満のファンだ。 この2人がでるというので、オープニングの曲が蒲田行進曲だった。 舞台というのは俳優がよくわかるんだなあとわかった。 特に発声のしかたのじょうずな俳優がすぐにわかるのが役者にとっては怖いところかもしれない。あまり聞こえない役者も中にはいるということもわかってしまった。 Uはあまり聞こえないのはいつもイヤホンで音楽を聴いているから耳が悪くなったのかと思ってたなんて幕間に言ってた。 笑いがある舞台っていいなあと思う。 役者もかなりの人数が出演するのだが、それぞれ個性があって、本当に不思議だったのだが、この人があの人でとはっきりわかるようになっていた。それは背が高いとか声が高いということだけでなく、演じ方でもわかるのだからすごいものだなあと思う。 (外国の映画とか見ていると時々、あれっ?この人は誰だっけと思うことがあるのです) それから花道を考えた人はすごいなあと思う。 役者がそこを通ると顔がよく見える。 なんせ今回はこの花道の横の席というので、風間杜夫の顔、はっきり見てしまいました。 やっぱ役者だね。いい顔しているわ。 こういう仕掛けって他の国の芝居にはないでしょう。 そしてこの日のメインはなんと言っても、幕間のお弁当だった。 (こんなところにメインがあってどうする) 芝居ってこういう風に楽しむんだというのをはじめて知った。 このチケットはお弁当つきだったので、食堂に行くと、この時間に合わせて幕の内弁当が用意されている。 30分の休憩にそのお弁当をいただいて、ちょっと気分を変えて後半を観るようになっているのだ。 このお弁当がまた豪華なもので、おいしかった。 それになんとお土産までついていた。 おそらくこういう大衆芸能(といっていいのかなあ)は江戸時代に花を開かせたと思うのだが、芝居のついでにお店をみて、合間にはちょっと弁当を食べてというのが楽しみだったとしたら、江戸の町民はかなりハイソな暮らしをしていたことになる。 もしこの明治座がそういう文化を継承しているのなら、これはすごいことだ。 幕間に幕の内弁当を食べながらUとタイムスリップして江戸時代に行って芝居の様子を見てきたいねえと話した。 火炎太鼓は最後はハッピーエンドで終わる物語だ。 途中で笑って最後はよかったと終わり満足して帰れる、それがなんといってもいい!! Uも明治座は初めてだった。 Uもチケットを譲ってくれた友達にものすごく感謝していた。 やっぱり持つものはいい友達だよ。 今回の経験は本当にまたとないラッキーな出来事だったと思うけど、(普通の公演は見られてもお弁当を食べてということはもうないでしょう)こういう世界を見られて本当によかった!! 芝居が好きという人の気持ちもよくわかった。 本当にKさん、ありがとうございました。 |