韓流ミュージカル 「黄金の鍵、ギャンブラー」 |
2005年5月21日 |
韓国のミュージカル「黄金の鍵―ギャンブラー」が公演されるということを知って何ヶ月か前にチケットを買い、そして3月には公開イベントがあるというので、でかけていった。チケットを買った時点ではこのミュージカルがすごくいいというよりは韓国のミュージカルは楽しいと聞いていたのでどんなものなのか見たいという気持ちが強かった。 それが公開イベントで、チョンソナの歌声を聴き、ドラマでは見られないホジュノを見て、このミュージカル、楽しみ!という気持ちにはっきりと変わった。 そして待ちに待った日がきた!! しかもまちに待った日は2回もきた。 15日の日曜日のチケットは事前に購入しておいたものだったが、さらにラッキーなことにいとこからその前日の土曜日の夜のチケットを譲ってもらった。 こんなにいいことってなかなかない!! 土曜日はミュージカルの前に用事があり、会場に行ったのは時間ぎりぎりだった。 タクシーで新宿に向かっているときに友達からメールがはいり、パンフレット買ったから買わないでいいよと言ってもらった。頭がパンフレットまで及ばないほどあせっていた。 でもタクシーの運転手さんのおかげかな。なんとか開演時間にまにあった。 この日の席は2階のかなり後ろの方だった。 でもこの席が意外に正解で、舞台全部が見渡せる上に舞台の両サイドにあった字幕を一緒に見ることもできたのだ。(日曜日はなんと前から5番目の席をゲットできたのだが、舞台と近かったために舞台を見ながら、字幕を見ることはできなかった) ギャンブラーのストーリーはものすごく簡単だ。 賭博場に来た若者は最初何も手をださなかったが、ステージショーのショーガールに興味をもつ。 たちまち恋に陥る2人だが、ショーガールのパトロンの伯爵夫人とカジノのボスは罠をかける。 ボスは若者にショーガールをものにするには「黄金の鍵」が必要だといい、伯爵夫人は黄金の鍵をショーガールに渡す。「黄金の鍵」の意味をしらないショーガールから若者は強引にその鍵をうばいとり、若者はギャンブラーになるが、しだいに欲望のとりこになっていく。 そして最後には全財産をかけたゲームに挑むが破滅してしまうのだ。若者は膨大な借金のためにこの世を去る。 パンフレットに載っていた歌 第一幕、ギャンブル場のシーン。 カジノでの歌が続く。 1 Fanfare 2 Greenlight 3 Love in the third degree 4 Vespers 5 Game people play 6 Far away 7 Golden key そして一幕最後のチョンソナが歌うライムライト。 このライムライト(Limelight).本当に本当によかった。 こんなに感激することも少ないだろうと思う歌、うたい方だった。 このライムライト、今でも頭の中で一日に何回かでてくる。 CDを買ってくればよかった。 第二幕 9 Nine by nine by nine 10 Halfway 11 Eye in the sky 12 Snake eyes 13 (You’ll be) Far away 14 Snake eyesII 15 Time 16 Greenlight ギャンブラーの出演者の中ではホジュノはもちろん、日本でもよく知られている。 ドラマ、オールインやホテリアにでていた。また映画シルミドにも出演していた。 ホジュノはもともと俳優だと思っていたが、前回このミュージカルのイベントに行った時にその歌声を聞いて驚いた。 パンフレットによると彼はサウンドオブミュージック、シカゴ、ウェストサイドストーリーにも出演しているミュージカルスターというもうひとつの顔をもっていたのである。 今回2日目に前の方の席で見てわかったのは、その体の鍛えかた。これだけ鍛えていい舞台にのぞんでいるんだなあと思った。テレビで見るよりも舞台の方が素敵な俳優さんに思えた。 このミュージカルで一番よかったのはチョンソナだ。 彼女の歌い方は本当に本当に本当に素敵だ。 友達は口の形がいいといっていた。(すごい観察力) ホジュノと同じでミュージカルの経験は豊富だ。 ノートルダムの鐘。サウンドオブミュージック、マンマミーアなどに出演している。 彼女の歌うライムライトは歌声の中に吸い込まれていくような感じがする。 もう一回聞きたい!! キムホヨンはイベントのときに大学生だと紹介された。 しかし舞台を見る限りそんなに年齢が若いと思えない。 彼は女装で主演するのだが、それがものすごくうまかった。 2幕の最初で、舞台から客席におりてきて、観客と会話をしながら進行していく。 それが日本語だった!! 発音もきれいで、そのやりとりがとてもおもしろかった。 日本語で役をやると日本語に気をとられて自分の役がうまくできないことがあるが、そういう意味ではキムホヨンは完璧な演技をした。 ギャンブラーの役を演じているイゴンミョンは韓国で2回のミュージカル賞を得ている。 ホジュノとのデュエットは一番の拍手をもらっていた。 伯爵夫人を演じたソジヨンも韓国で2回のミュージカル賞を受けている。 ソジヨンはイベントで歌ったキャバレーの歌がよかった。 今回は伯爵夫人だったので、あのはぎれのいい曲は聞けなかったが、やはり貫禄がある。 地下鉄一号線にも出演していたことがある。 そのほかの出演者達もパンフレットに経歴が記されていたが、全員がミュージカルの経験者だ。 このような実力者がそろって来日してくれたのは嬉しい限りだ。 このミュージカルは2002年にも一度、日本各地で公演されている。 しかし今回は今の韓流ブームにあわせて、私を含めて多くの人がこの舞台を見るチャンスを得たと思う。 韓国ブームのおかげでこのようにいい舞台を見ることができたのはとても幸せだと思う。 日本で韓国語のミュージカルを見るということは、字幕が必要になってくる。 字幕の韓国語はすべてを訳しているわけではなかった。 マドンナという単語を言っていたのにそれが抜けていてわかった。 しかしこの字幕のスピードと同じ速さで出演者達はせりふを言わなければならない。 または出演者に合わせてこの字幕を動かさなければならない。その作業というのは一回一回大変だろう。 しかも今回の公演は生演奏がついているので、それもあわせなければならない。 そしてそれらを2重にあわせていっていることを感じさせない滑らかな舞台だったのには感激してしまった。 今回は2回、連日続けて公演を見に行ったのだが、夜遅く帰宅し、その次の昼にまた厚生年金会館へ行った。 そして思った。 ダブルキャストを組むこともなく、出演者達はこのハードな舞台をこなしている。 自分が新宿まで2日連続で行ってみて、公演者たちはこの間隔で公演をしていかなければならないのだと思い、本当にすごいスケジュールなんだと実感した。 2日目の公演も1日目と同じようにすばらしかった。土曜日、日曜日だけで4回の公演をこなしている。 2回見てもまったく同じ感動を得ることができ、劇団の情熱というものが伝わってくるようだった。 友達は言った。 「日本人って結構演劇の見方ってシビアだと思うのよ。こんなに拍手が多いというのはやはりいい舞台だったからよ。」 2回とも何回もカーテンコールをしてくれた。 こういうサービスもものすごくいい。 すぐ明かりがついてしまうのは余韻が残らないものだ。 こんなにきついスケジュールの中で、このカーテンコールに応じてくれたというのは本当に感動ものだった。 また韓国のミュージカルが見れる機会があったらぜひ行きたい。 ギャンブラーは多くの日本人にそういう気持ちを植えつけたに違いない。 そしていつかは韓国でミュージカルを見たい。 きっと楽しい舞台だろうと思う。 |