omi 韓国映画を語る


2005年1月


このタイトル、すごいなあと自分でもびっくりしてしまう。 今、12月に韓国に行った時に買ってきたVCDなどをようやく見終えようとしている。 
たったそれだけでこれほど大げさな題をつけてしまった。 はっきり言って今まで見た映画も含めて「語る」といえるほど、omiは韓国映画に精通していないし、しかも感想を書くなんていうことはほとんどその能力がないと言ってもいい。いつもへらへらと恥ずかしげもなくいろいろなことを書いているけど、本や映画やドラマなどの感想をきちんと書いていたことは今までに一度もない。しかしあえてこの題をつけたのは、この2年間でどれだけ自分が韓国に傾倒したか(韓国の何にということでなく漠然と韓国と大きくでたところが少々無謀だ)、再確認してしまおうと思ったからである。

omiは自分がどれほど情緒にかけており、感想とか感情とかいうものを
うまく言葉で表現することができない人間であるかをよく知っている。映画に関して言えば、頭の中には自分に合ったという意味でいい映画と合わないという意味での悪い映画の2つのファイルしかない。いいかえればいい映画はもう一度見るだろうという映画、悪い映画は2度と見ないだろうという映画になっている。それは何も映画に限ったことではなく本でもドラマでも絵でもそうなっている。このようにおおざっぱなのだから、こういう題名で映画のことを書くとなるとかなり大変だ。

omi的に一番困る質問は
「韓国映画の中で一番よかったのは何?」
と聞かれることだ。よかった映画を答えられてもその理由は言えない。自分でも心の底から感動しているのかなと時々思ってしまうのだが、
心と言葉を結びつける適切な回路を頭の中に所有していないのだからこの作業はできない。(実際、友達があそこはよかったとかこの俳優のこういう演技がよかったと聞くと、その時背景にあったメシル茶(梅茶)とか駅の名前なんかしか思い浮かばない自分がどれだけなさけないか)しかし今回、そこをあえて乗り越えて、今まで見た韓国映画の総集編を書いてみようと思った理由にたぶん今、書いておかないと忘れてしまう映画がぼろぼろでてくるという深い理由があるからだ。要は「あの映画見ました」といえるようにするために記録をとっておこうというわけだ。

最初の韓国映画と断言できるかどうか、しかしとにかくここまで韓国映画にはまったのは
「シュリ」のおかげだろう。だから先ほどの質問の
「韓国映画の中で一番よかったもの」
と聞かれると
「シュリ」
と答えることにしている。この映画はビデオを借りてみたのだけど、続けて3回も見てしまった。これはこの何十年かではかなりめずらしいことだった。(そのほかではハリーポッタ1で劇場に続けて2回見にいった。
人並みに感動しないのだが、反対に感動すると人以上の行動してしまうのがomiの特徴でもある。因みに今までの最高記録、たぶん私の生涯の最高記録になると思うのだが井上靖の「夏草冬波(難しい波の字に変換できない)」は軽く100回以上読んでいる) で、シュリは見終わったあとに何かじわっときた。このじわっというのが実にいいがたいじわっとという感じであって、その後しばらくそのままでいたいというような現象がおそってくる。シュリにはそれがあった。この「シュリ」を借りてからたてつづけに、「チング」「黒水仙」「JSA」を借りた。この時点ではまだビデオやにこのぐらいの韓国映画しかなかった。「チング」「黒水仙」「JSA」もシュリほどではないが、じわ〜〜ときた。これでかなり韓国映画にそまった。これは韓国映画ではなくってそのあとにおそってくるアジア映画omiブームのはじまりだったのかもしれない。

初めて劇場に韓国映画を見にいったのは
「SSU」だ。これもじわ〜〜ときた。隣のおばさんは泣いていた。日本映画とは違うじわ〜〜〜が韓国映画にはあると思った。そしておととしの韓国旅行。2本のVCDを買ってきた。「純愛中毒」と「二重スパイ」。これは大変だった。日本語字幕がなかったからだなぜこんなに大変な思いをして映画を見ているのだろうと思った。「二重スパイ」はその後日本でビデオの貸し出しがはじまったときに、貸し出し初日に行って借りた。ただじわっが「シュリ」ほどではなかった。「純愛中毒」はイビョンホンが出演しているので、そのカバーだけを見て買ってきたのだが、なんせ字幕がないのでなんのことかさっぱりわからずそのままになっている

そうこうしているうちに世の中は韓国ブームがはじまり、テレビでも韓国映画を特集するようになった。「イルマーレ」。これはきれいだった。日本の映画にはない透明な感じがした。「グリーンフィッシュ」「スパイリヨンチョル」など手当たりしだいにつぎつぎと見てきた。この時点でもまだこうでもしないとなかなか韓国映画を見ることができなかったのだ。

テレビで放送されたなかでよかったのは
「春香伝」。韓国では誰でもが知っている物語らしいのだが、人の気持ちというのは基本的に同じものが根底にあるなと感じさせられた。テレビでアジア映画特集が組まれた時に「8月のクリスマス」「美術館の隣の動物園」も見た。韓国を代表する映画スターが出演している映画だ。この頃、大ヒットになった「猟奇的な彼女」「ガン&トークス」「ほえる犬はかまない」はビデオやで借りてきた。「猟奇的な彼女」は評判どおり面白かった。「ガン&トークス」とともに何かすかっとした。

韓国映画がものすごく日本でヒットすると同時に映画が見られる機会が多くなったのか、それとも
ビデオやにいってもなかなか借りられず機会が少なくなったのかよくわからなくなってきた。ただこれまで韓国にまったく興味がなかった人も韓国に対して好意をもってきたことは確かだ。omiのように韓国語をはじめたり韓国に行ったりしている人も多いと思う。

かなりどっぷり韓国にはまっている頃に、香港に行った。香港は日本よりも前に韓国のドラマがブームになっていた。しかもHMVで韓国、台湾のVCDが
安く手にはいる!!香港で韓国映画のVCDを買うメリットは「安い」そして「英語の字幕入り」ということがあげられる。「スキャンダル」「インタビュー」「ラブウィンドラブソング」を買ってきた。メリットだけをいったが、デメリットはカバーが漢字だ。「スキャンダル」は「桃情実鑑」、「インタビュー」は「追訪有情人」、「ラブウィンド・・」は日本語の漢字がないこれをカバーの写真を見て、張東建をチャンドンゴンと解読して買うのだ。ちょっとスリルがある。「スキャンダル」は一部が強調して報道されていたが、韓国の歴史映画が日本でこれほどヒットしたということがすごかった。考えてみれば韓国の歴史をきちんと習ったことはない。そういう意味で意義深い映画だったと思う。映像もきれいだったし好きな映画にはいる。あと飛行機でもちゃんと韓国映画を見た。キムハヌルとソンスンホンの「氷雨」。今では韓国以外の航空会社でも飛行機の中で韓国映画を選べる時代になっている。

この旅行と相前後して
「ブラザーフッド」を見に行った。そりゃウォンビンとチャンドンゴンがでるから見逃せない。ただ「シルミド」と見比べた息子は「シルミド」に軍配をあげた。私も「ブラザーフッド」と「シュリ」のどちらを選ぶかといわれると「シュリ」だ。

日本のネットでも韓国映画のVCDを見つけて買ってみた。アンジェウックの「Rub Love」。これはヒットしないのがちょっとわかったな。あとヒットしないのがわかったのはテレビでやっていたペヨンジュンの「海風」。
韓国映画というのは最近になってぐんと力をつけてきた産業だというのがよくわかる作品だった。アンジェウックでいえば「愛と死を見つめて」(ーって題でしたっけ)をご近所のアンジェウックファンのKさんがソウルでVCDを買ってきたので見せてもらったけどこれも今ひとつかな。あまりヒット作品ではなかったがomiがアンジェウックでよかったのは「キスハルッカヨ」(キスしましょうか)だった。チェジウがまったく違うイメージででていたのもおもしろかったし、アンジェウックらしい映画かなと思った。

韓国映画にはまっている間、一緒に中国映画にもはまった。
チャンイーモウ。この監督は天才ですね。この監督の映画だけはこれからも続けてみていきたいと思う。「Lovers」、見に行った。本当によかった。映像が美しい。中国映画も韓国映画と一緒にマイブームになったのはラッキーだった。

そして昨年12月に再びソウルに行き、またVCDを買ってきた。今回はちょっとわけがわかっているので、見たいVCDというのもあった。今回見た映画。

「誰にでも秘密がある」
「オールドボーイ」
「僕の彼女紹介します」
「マイラブサガッジ」*
「神父授業」
「バンジージャンプ」*
「ラブストーリー」*
「イリンシンプ」(日本語タイトルわかりません)*

マークの*は韓国語のみ(
字幕がないということ)。強引に見た。omiのお勧めは「マイラブサガッジ」「神父授業」「ラブストーリー」「イリンシンプ」だ。「オールドボーイ」は暗くなる。友達のNは映画館でこれを見て、暗くなって何日も過ごしてしまったという。「バリの出来事」に出演しているハジウォンが「マイラブサガッジ」にも「神父授業」にもでていて好きな女優になってしまった。「イリンシンプ」はムングニョンがかわいい。こんなにお化粧の似合わない女優もめずらしいかも。「秋の童話」の子役の頃とまったく変わっていない。因みに彼女は韓国の雑誌にもたくさんのっていて、人気があるのだとわかる。

韓国映画のおもしろいところ
気持ちがストレートに伝わってくる映画が多い。(
そうでない映画はomiの頭から排除されている。―だから勝手に多いと思っているのかもしれない)背景が美しい。韓国の日常がわかる。

韓国映画にはまってよかったこと。
自分の世界が広くなった。韓国だけでなくアジアの他の国のドラマ、映画にも興味をもつようになった。(
日本のドラマ、映画にもあまり興味がなかったomiにしてみればすごいことだ

これから見たい映画。
やはり歴史ものでしょう。ドラマのチャングムもおもしろいし、何よりも背景、衣装が美しい。歴史を勉強しなくっちゃと思った。近代史のぐちゃぐちゃしているところも避けては通れないだろうけど、韓国の独自の文化がわかる歴史映画って貴重だと思う。

これで映画の感想がばしっとかければ完璧なんだけどね。
あっそれからハングルも


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