Nと会う。 (ダリルホール&ジョンオーツのコンサート) |
2005年3月26日 |
19日の土曜日、Nとダリルホール&ジョンオーツのコンサートに行った。 当然、題名はダリルホール&ジョンオーツになるはずなんだが、 相手がNだったので本当の題名は副題となってしまった。 当日Nとは有楽町のビックカメラの入り口で待ち合わせた。 相手がNだからもちろん何かはある。と最初からわかってしまうのもすごい。 Nと私の組み合わせはよくない。それだけははっきりしている。 もう少しきちんとしている人が間にはいったほうがいいと双方で思っている。 ビックカメラ入り口の待ち合わせを決めるときに、 「ビックカメラの一番新橋よりのところ。JRをでてきてすぐのビックカメラの先端のところね」 と言った。Nも 「わかったわかった。向かいがフォーラムのところでしょ。そこのビックカメラの先端ね」 「そうそう。じゃあビックカメラの先端で当日にね」 という内容の電話をした。 もちろん双方待ち合わせ場所は納得している。 待ち合わせは土曜日の開演1時間前だ。 土曜日、私は花粉症で目はくしゃくしゃ喉は痛いという最悪のコンディションだった。 花粉症の薬のためか、いつもそうであるのかは定かではないが、会場の有楽町に行くまでに地下鉄の中で寝てしまった。 ぱっと目が覚めたら東銀座だ。 あわてて飛び降りた。 ここから新橋に戻るという手もあるが有楽町まで歩こうと決心した。 時間はまだ十分ある。 外を歩くと花粉に攻撃されるので極力地下を使うことにする。 そしてここが有楽町の駅に一番近いと思われるところで地上にでた。 そこは見慣れた西銀座デパートの近くだった。 有楽町の駅にはちょっとある。(といっても2,3分のことなんだが) ところがここでどういうわけかここで道に迷った。 なぜこんなところで道に迷ってしまったかわからなかったがなるべく建物の中を歩こうとしていたら現在位置がどこであるかがよくわからなくなってしまった。 で、結局、有楽町の駅の周辺をしかも外を10分ほどぐるぐるまわってしまった。 これだったら最初から外を歩いてまっすぐに駅に行ったほうがはやかった。 ビックカメラの前に着いたのは約束の時間の2分後だった。 しかしまだNは到着していなかった。 「よかったよ」 とちょっと安心する。 ところがそれから5分たっても10分たってもNは現れない。 待ち合わせ場所を間違えたか。 新橋側のさきっぽから大通りを歩いて後ろの入り口を探す。 しかしNはいない。 さらに10分たった。 ひょっとして私が遅れてきたのでもう会場にいっているのか。 開演まであと35分。 東京フォーラムに向かって歩きだす。 横断歩道を渡って、会場の入り口のところからふとビックカメラの方を見るとなんとNがいた。 ビックカメラの一番東京フォーラムよりの入り口を私は知らなかった。 思わず両手を振る。 まるで無人島で人に会ったみたいだ。 Nもすぐに気づいて横断歩道を渡ってきた。 Nのすごいところはこういう事態になっても決してあせらないし怒らない。 「もう時間だからそろそろ行こうかななんて思っていた。」 と何事もなかったように言った。 電話での約束の場所を双方検証するとビックカメラの入り口というところでそれぞれがぱっとその情景をおもい浮かべたようだ。 しかし残念なことにそれは同じ入り口ではなかった。 しかも両方が自分の思い描いた場所に疑問をいだかなかったために、わかったわかったと電話では納得し、好きな場所で待っていたらしい。 とにかく開演の前に会えた。 フォーラムの2階の飲み物カウンターに行き、飲み物と一口サイズのパウンドケーキを買う。 35分の間でも飲んで食べてしまうこの根性。やっぱすごい。 しかも久しぶりにあったNとは話もしなければならない。 だったら待ち合わせ場所をきちんと確認すればいいのにそういうことはお互い苦手なのだ。 食べて飲んで、会場の座席に行く。 なんと私達の席に男の人が間違えて座っていた。 そこを「すみません、私の席なんですけど」と言って、自分の席を確かめてもらった。 こういう時も自分ではこの席は自分の席だと信じているが、本当は違うんじゃないかと時々不安になるのが最近の現象だ。 しかしこの時は無事に私達の席であることが判明されて、席につく。 ここから開演までまた話続けた。 (話続けたといってもそれほど多くの時間は残っていなかったのだが。) コンサートは時間通り突然はじまった。 私は知らなかったのだがこのダリルホール&ジョンオーツは何回か日本に来ているらしい。 今回は100回の記念コンサートになるという。 そういえば隣に座っている女の子もおばさんじゃなくって女の子だし、意外に若い人が多い。そして日本に来ている回数が多いというだけあって、観客もコンサートになれていた。 彼らが舞台に上がってくるといきなりみんな立ち上がった。 あれあれ、、、ちょっと待ってくださいよ。 最初からスタンディングしてしまうの? これは予想外だった。 今回は比較的前の方の席がとれたと喜んでいたのだが、このように最初からたつということは予定していなかった。 しかしのりのりになっているまわりの人に座れともいえない。 だいたい年代からいってそんなに体力勝負の人ばかりが集まるような年代のグループではないだろうと思っていたのが甘かった。 こうなると若い子が多いということが響く。 Nはいろんな年代の人がいるねと妙に感心していた。 知っている曲はいいのだが、new songと紹介されるとまったくはじめて聞く曲だ。 若い子たちは往年の曲から新しい曲までよく知っているようだ。 ベルギーにいるTにこのコンサートのことを話したら、昔、アメリカで前座で出ている頃見にいったじゃないといわれた。しかし私はどうやらその頃、もうアメリカを離れていたようだ。 それからかれこれ20年以上たつが、その間このようにグループを続けていたということがすばらしい。 とにかくひたすら立っていた。 途中ひょっとしたら休憩があるかもしれないと思ったが、とにかく1時間ぶっとうしだ。 もう本当に疲れたぞと思ったところでなんとコンサートは終わった。 えっ?今何時なんだ? なんと1時間ぶっとうしでやっていると思ったその時、すでに2時間もすぎていた。 疲れたのは確かだが、時間を間違えてしまうぐらい音楽を聴いていたのも確かだ。 コンサートはとにかくよかった。 知っている曲も何曲も演奏された。 まさかここに来て生の演奏を聴けるとは思っていなかったので、感激もひとしおだ。 しかしだ。 足が足が棒になってしまった。 コンサートが終わるとNはとにかくどこかに座ろうといってくれた。 そうだ。食べることよりも座ることだ。 出口に向かう人の流れの中でNと座る場所を考えた。 できるだけ近い場所で!! で、とりあえず食堂の写真がいくつか看板に載っていたフォーラムの前のビルにはいる。 地下だ。地下に食堂があるぞ。 食堂よりも座れるところといった表現が正しいかもしれない。 ところが土曜日の7時過ぎ、この食堂街はほとんどしまっていた。 重い足取りで地上に戻る。 有楽町に行こうか東京駅方面に行こうかと考える。 有楽町も銀座方面に抜ければ食事ができるところもある。 しかしそんなに歩けない!! 冒険ではあったが東京駅方面に向かった。 砂漠でオアシスを見つけているような心境で、丸ビルと思える明かりの方へむかった。 会場から流れた人の中で東京駅に向かっているグループはほとんどいなかった。 私達は暗闇のほとんど人影のない広い通りを明かりに向かって進んだ。 中央郵便局が見えてきて、これで何もなかったら東京駅の中の食堂にはいるぞと断言したときだ。 なんやら素敵なカフェが目にとまった。 ここだよ。ここにはいろう。 さすがに丸の内の開発地域だけあってカフェも素敵だ。 ボーイさんに 「タバコ吸われますか」 と聞かれる。 「いいえ」 するとボーイさんは広々とした空間の真ん中の席に案内してくれた。 Nと一瞬目があった。 「あの〜〜あそこの奥の席はだめですか?」 「あちらは喫煙席になります」 「ああ、あそこでいいです」 たぶんボーイさんはいやだったろうな。 せっかく禁煙席を選らんであげたのに、喫煙席を好んですわるおばん2人。 Nは言った。 「真ん中では長居できないしばんばん話せないのよね」 いやいやそんなことはないと思いますよ。 どこだって結局行動は同じよ。 でもすみっこの方がなんとなく安心して長居してバンバン話せるのは人間の心理として確かだ。 メニューをもってきてもらう。久しぶりにおいしいものを食べようなんていっても結局トマトソースのスパゲッティーになってしまうところがちょっとだけ悲しい。 しかもNはカルボナーラはカロリーが高そうだとそこまで考えていた。 「お飲み物はどうしますか?」 「いりません」 まあこれはいつものパターンかな。 お酒を飲む人と一緒だとなにかソフトドリンクを頼むが、こういうおばんの会合では水が最高の飲み物になる。 カロリーも高くないし。 Nとは香港で一緒だった。 Nの娘さん2人がomi家の息子2人と同学年だ。 ちいさい時はよく一緒にレパルスベイに遊びにいった。特に冬のレパルスベイは最高だったな。 でもNとの会話の中で必ず1回はでてくる。 「レパルスベイなんか行かせないで公文にやればよかった。」 そうなんです。N家のHちゃんもAちゃんも本当にomi家の息子達と外で遊んだ。 それだけは誰にも負けないと自慢できる。 でも今となってはあの貴重な時間に少しでも勉強させておけばよかったと思う両家だ。 で、話は進学のこと、親のこと、健康のこととつきない。 誰にあっても最近は同じようなことを話しているのに、相手がちょっと違うと話しが始めからはじまるのでどこまでも突き進む。 結局コンサートの時間以上にこのカフェに長居したかもしれない。 そろそろ帰るか。 当然、東京駅は目の前だし、東京駅から双方帰るのだろうと思っていた。 ところがどっこい。銀ブラをして(丸の内ブラ)銀座から帰ることになった。 またあの真っ暗い道を有楽町方面に向かっていく。 歩くということはその時間話すということだ。 さいわいあたりに人はいない。 本当にいっぱい話せましたね。 これじゃコンサートに来たのか話に来たのかってわからないな。 有楽町から銀座に向かう途中で地下にはいる。 Nが使う地下鉄の改札口でわかれた。 なんだ。さっき来た道をまた戻ることになったと思った。 ところがどういうわけかまた道にまよった。 しかたがないので一度地上に出たらなんとかなり有楽町の駅に戻ってしまっていた。 行きも帰りも同じところで迷ったな。 100パーセント迷わないと確信できるところから再び地下にはいった。 Nはここでまだこんなことをやっているとは思わないだろうなと考えながら銀座の地下道を歩いた。 |