西寧駅で | ||
青蔵鉄道に乗る前に晩御飯を食べる。 ガイドのトウさんはまた言った。 お酒は控えてください。 ツアーに参加して思ったのは、食事、何を食べたのか思い出すことができない。 一人で旅行していると、あそこの食堂にしようかここにしようか、何を食べようかと考えるんだが、ツアーだとでてきたものをいただけばいいんだ。 すごく簡単でいいんだけど、まったく覚えてないのが難点ではある。 食事はいつも量が多かった。 これは中国の習慣だとトウさんはいう。 残すぐらいださなければ失礼だということになるそうだ。
3号車は比較的同じツアーの人が多かった。 他の号に乗る人と3号車にのる人が2組になってそれぞれTさんかトウさんかについていくことになる。 とれた座席は2等寝台のほとんどが中段ということで、下段はもちろん少し年配の方にまわった。 Tさんは添乗員で忙しいのに上段だったようだ。 値段は下段が高く上段が安いという。 この寝台車のチケットを手に入れるのはかなり大変らしい。 ガイドのトウさんは 『みなさんはどんなに大変か想像できないと思います。』 といってた。 一枚509元なんだが、実際はその倍の値段がかかるらしい。 一週間後の出発のグループは6日前なのにこの時点でまだ一枚もチケットがとれてないとトウさんは言っていた。 政府の関係でチケットがでなくなってしまうことがあるらしい。 また前のグループは同じ列車がとれなくて2つの列車に別れてラサまで行ったということだ。 そういうことを聞くと今回、車両が違っても添乗員さんを含めた同じグループの人が同じ列車に乗れてラッキーだったと思う。 バスから西寧の駅が見えた。 NHKの中国鉄道の旅で見た駅だ! 実際には画面で見るよりも大きくて立派だ。 上の写真はバスから撮った。 下の写真は移動している時に、全荷物を持って根性で撮った。 駅の時計は7時15分だ。 外はこんなに明るい!! 西寧の駅につくとトウさんは言った。 『改札口は2つありますが、どちらの窓口があくかはわかりません。真ん中にいることにします。』 なにかすごい!! この後のバトルが想像できる言葉だ! トウさんが荷物を見ていてくれるということで、荷物をそこにおき、駅をぶらぶらしてみる。 中国の駅は写真の撮影が禁止されていると聞いていたが、そんなことはないようだ。 どこを撮っても自由だった。 薄暗い構内の一角には売店があった。 ケースに御菓子などが並んでいるが、一番目がいったのはトイレットペーパだった。 これって必需品なんだろうと思う。 駅の待合室。大きな荷物を持った人が多い。 棚の右の方にあるのはトイレットペーパー。 これはすごく印象的だった。 ちゃんと子供連れのお母さんの部屋がある。 授乳などができるのだと思う。 表示は中国語の下にチベット語。その下に英語でかかれている。 Sはまだ時間があったのでトイレにいく。 彼女がトイレに行くということはトイレ視察に行くと考えてほぼ間違いない。 しかし、その間に大変なことがおこった。 ラサ行きの列車の列が、突然、右手の改札口に作られたのだ。 みんな走って並ぶ。 もちろん全部指定席だ。 それでも走る! よくわからないけど、日本以外の国でみんなが走っている時は走ったほうがいいんだ。 で、かなり前の方に自分の位置をキープすることができたomi. まるで高地トレーニングだ! Sはトイレから戻ってきた。 なんやら知らないけど、ここは中国方式じゃなくちゃいけないような気がした。 Sに一緒に前に来るように指示してしまうomi. 後ろの中国人のおじさんに パンヤオライ と言った。 これって空港でも使ったなあ。 役に立つフレーズかもしれない。 Sが横は入りするときに当たりまえのようにパンヤオパンヤオといいまくるomi. だんだん本性があらわれてくるようだ。 すると中国人のおじさんの後ろにいた、同じツアーのおばさんが、 『私も同じグループなんですけど。』 と日本語で言ってきた。 で、また言った。 『パンヤオパンヤオ』 中国人のおじさんは中国人よりももっとアグレッシブな日本人に返す言葉がない。 いわれるままに2人を前にしてしまった。 何もなかったここの改札に突然人の列がができた!!! 改札は突然はじまった。 まるで指定席がないように先を急ぐ群衆。 もちろんomiなんかここでは負けられないと必死になった! 途中、後ろについたおばさんが添乗員さんを待つんじゃないかって言い出したけど、Tさんも結構必死だ。 『行ってください。』 この一言でまた先を急ぐ。 階段をくだり、またホームにのぼる。 ホームにのぼるときにどちらの階段が何号車かとかは書いてない。 で、右側に上った。 が、これは間違えだった。 左に上れば早かったんだ!!! それでもめざす3号車に突進していく。 このように急ぐひとつの理由は座席の下の荷物置き場が全部ふさがってしまって荷物を置く場所がなくなってしまうということにある。 人のことは決して言えないけど、結構中国人は列車移動の時の荷物は多いんだ。 で、その多い荷物で座席の下がふさがったら、困るでしょ。 自分をぐっと前にもっていくこの技術はたぶん香港に住んでいた頃に身についたものだと思うんだけど、もともと持ち合わせたものかもしれない。。。 とにかく3号車だ。 Tさんが先に乗って、ぱっぱとここは何番と指示していく。 おかげでボックスには一番にたどりついたomi まるでサバイバルゲームです!! すぐに自分の荷物を下に入れた。 しかも2つも荷物はあったけど、2つともいれた。 これじゃあ、中国人がオシが強いとかなんとかいえないでしょ。 Sは自分の場所を確かめるべく 『ねえ、こっちじゃない?』 と確認した。 いつも えっ?そうか? と自分の行動に自信がないomiだが、この時は車内で一番オシが強い人物になっていたと思う。 『こっちよ』 と自分をだしてしまった。 こういうふうに下品になってしまうから、こういう合戦はいやなんだ。 |