一日目
太原街へ


瀋陽のインターコンチネンタルホテルからは歩いて15分ほどで駅の近くの繁華街、太原街に行くことができる。
母のリクエストで近くをぶらぶらしたいということだったので、太原街にでかけることにした。

中国では普通に道を歩くということに結構、気を使う。
歩道がぼこぼこだったり、ぬかるんでいたり、時々歩道まで車がきたり、外国人だってどうせすぐにわかるだろうからスリにも狙われるだろうし。
(今回もそうだったけど、海外でスリにあったことありません。絶対に金がないことを見抜かれている。−しかし心配はするんだ。)
しかし、母はあんましそういうことを考えてない。
というか、瀋陽に対する情報も何もない!
で、同行の者としてはかなり気を使う。
父よりも若いっていっても80歳を過ぎているんですもん。
転んだりしたら大変でしょ。
一番、気を使うのはやはり道路の横断。
日本だったら、信号がなくって横断していても一応、車は気を使うでしょ。
瀋陽は信号がないところが多いうえに、歩行者が横断していても、車はスピードをおとさない。
というか、クラクションならしてスピードがあげるって感じだ。

一人で歩くときは瀋陽方式の横断の技術を少し身につけたomi.
つまり半分まで横断していて道路の真ん中で反対車線の車が途切れるのを待つんだ。
でもそれを母に要求するのは無理だな。
しかしそれでもなんとか太原街には行けた。

母は
『何を見るってことはないのよ』
っていうけど、それも鵜呑みにしてはいけない。

まあ娘だからなんとなく好みを知っているじゃないですか。
だからデパートに連れて行くんだ。
とにかく見せないと納得しないからね。

太原街のデパートはいくつかあるが、その中のパークソンをめざす。
歩行者天国は日曜日で人がかなり多い。
パークソンにいくまでに大きな薬屋さんがあったのではいってみる。
ここに白花油があったら購入したい。
大きな薬屋さんには山ほどの店員さんがいて、どの店員さんも女性で看護婦さんの格好をしていた。
看護婦さんの帽子もちゃんとつけていた。
なれないんでちょっと違和感があった。
薬の陳列はすべてケースの中にあり、たくさんある薬の中から白花油を探すのはちょっとたいへんそうだったので、パスする!

  
写真左から  老舗の薬局。 御餅つきをしていた。 ジャッキーチェンの看板があるブーズ

次に同じ並びにあるWATSONにはいってみた。
ここは香港にもある薬局だ。
ここで白花油があるか聞いてみる。
中国ではとにかく筆談だ。
紙と鉛筆は常に用意しなければならない。
紙に白花油と書いてみると
『メイヨウ』
と言われた。
ないってことだ。

やはりこれは香港だな。
Kへの期待が一層たかまる。

道を歩いていると屋台の果物やさんがたくさん通る。
いずれも自転車で屋台を押しながら、さくらんぼを売っている。
どれも立派なさくらんぼだった。
さくらんぼのほかは瓜とか桃も売られていた。
さくらんぼが本当にきれいだった。
買いたかったけど、食べるのはちょっと怖い感じかな。



あまりにもじろじろとさくらんぼを見るので、あっちこっちの屋台から
買っていきなよ
と声をかけられた。
(たぶんこういっているんだと思う)
太原街の歩行者天国では御餅つきをしている朝鮮系のお店や車の販売イベントなどもやっていた。

スポーツ用品店専門の店があって、母は運動靴を見たいという。
でもこういうところにはのぞんでいる運動靴ないっしょ!
でも見せないと納得しないからなあ。。
やはりありませんでした。

因みにこういうショップは日本と同じと思っていい。
品物は高いし。
それでも混んでいるんだ。
どれだけ中国が豊かになったかがわかる。

  
写真左から。 屋台の果物や。 太原街の賑わい、 看板がかわいかったので撮った。

母はいいだした。
『高級品を売っているお店がいいわ』
はっきりいってここは銀座じゃないんだわ!
そんなものないよ!

という娘に母は看板をさした。
あるんだわ。
ダンヒルとかの看板が。

でもそれを中国で買わなくてもいいだろ!
母は香港と同じだと思っているんだな。
香港とは違うから!
しかもブランドものってそんなに買わないでしょ!

とりあえずはめざすパークソンに行くことにする。
一度、地下に下りて道路の反対側にでる。
そこがちょうどパークソンの前になる。
ちょっとだが巨大な地下街も見ることができた。
地下街に向かう階段に鉢植えの植木鉢がたくさん並べられていた。
母はこういうやり方じゃなくって、ちゃんと土をいれてなんとかかんとか言っていたけど、国によってやり方は違うでしょ。
なんせ冬の寒い時は全部撤去してなくてはならないんだから。。。

パークソンは地下は食料品で、娘はそちらを見たかったんだが、上の階を見ることにする。
結局、想像通りなにも掘り出し物はありませんでした。
ただomiはここで翡翠のアクセサリーを見つけた。
ヒットはそこだけだったと思う。

パークソンをでるころから母は疲れてきているのが目にみえてきた。
『ホテルに帰ろうか?』
というと帰るという。
やはりかなり疲れている模様。
今度はちょっと回り道をして信号を渡る。

帰り道に、やはりあのブランドの看板があった建物が気になるようだ。
疲れているのにもういいじゃない!
っていいたかったが、とにかく納得してもらわないと今年3回目の瀋陽が実現することになってしまう。。。
だいたい母が探しているのはわかっている。
シルクとか麻のしゃれたブラウスだ。
いくら高級品を扱うお店でもそういうものを探すのはむずかしい。

このデパート(ショッピングセンター)の名前がわからない。
パークソンの道路をはさんで歩行者天国沿いにある黄金の獅子があるデパートだ。
さすがにブランドものをおいてあるだけあって、店は大きかった。
しかし自分が見たいものはないということは判明した模様。



ここで北京オリンピックのグッズを見つけたが、そういうものにはまったく興味がない母。
どうして親子でここまで違うんだろう。。。
グッズがあることだけ確認。
(あとで購入したけど)

ホテルへ帰る途中、飲み物を調達。
この時期、瀋陽は朝夕は涼しく、日中は暑い。
そして暑い日中でもまだデパートなどでは冷房はしてない。

道を歩いているとふわふわと綿のようなものが飛んでくる。
最後の日にガイドの王さんに聞いたら、何かわからなかった。
彼女は運転手さんに聞いていた。
それは植物です
という答えだったが、母によるとたぶんポプラから飛んでくるものだろうとのことだった。

ホテルまで帰ってきたが、まだ夕食までは時間があった。
中街に行く時間はないが、もう一度、太原街の地下街に行く時間ぐらいはありそうだったので、ひとりで街にいく。

まあ近いから何回も行ったりきたりしてもいいか。。。



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