1日目
瀋陽まで


瀋陽旅行は3月に続いて、今年2度目だ。
今回は3月の大雪で飛行機が大幅に遅れたため、瀋陽にいけなかった両親と一緒に旅行した。

5月27日。

前日に84歳の誕生日だった父は60何年かぶりの瀋陽訪問となった。
前にも書いたけど、父の父、私の祖父は瀋陽で亡くなった。
戦争中、祖父は富士紡の技師として遼陽に赴任していた。
そして病気になり最後は奉天(瀋陽)の満州医大で亡くなった。
学生だった父は祖父が亡くなった時に下関から釜山まで行き、釜山から延々と瀋陽まで列車に乗ったらしい。
今回は飛行機で3時間半の旅だ。
60年の時間の流れを感じてしまう。

成田空港まで品川から成田エクスプレスに乗る。
成田エクスプレスに乗るのははじめてのomi.
乗った感想は、
何もありませんでした!
(成田エクスプレスから感動していたんじゃ身がもたないというのも事実)


前回は中国南方航空だったが、今回はANAにした。
なかなか
ANAに乗っていいよ!
と言われなかったomi
なんとANAは2人以上じゃなくっちゃ受付をしてくれないんだ!
一人でもいいじゃない!
って思うんだけど。。

帰国してからわかったけど、この日ANAの国内線はシステムの故障でかなりの便が欠航になっていたらしい。
今回、またいけないなんてことになったら、
今度は来週!!
なんてことになっていたかもしれなかったので、後で知ったことなのにほっと胸をなでおろす小心者omi.

JTBのカウンターで受付をして、荷物をあずける。
カウンターではまた
窓際
と言った。.
飛行機も列車も窓際でしょ!
何回も同じことを言っては書き、言っては書きって感じだけど。。。


成田から瀋陽までは現在、ANAと中国南方航空の2社が路線を組んでいる。
ANAは午前中、東京から瀋陽に向かい、午後には日本にその便が帰ってくる。
中国南方航空はその反対だ。
だから日本から瀋陽に旅行に行くのなら絶対にANAがお得なんだ。
(まあその分いくらか旅行代金は高くなっているけど)


成田空港のANAの国際線の免税ショップ最初から買い物をするomi親子。
ANAカードにマイル、少しだが、ためた。

前回の元の残りがかなり残っていたんだけど、最初から買い物をしてしまって、これだけで足りるかなあとちょっと不安になったomi.
ここでまた少し両替をした。
両替は空港の出発ロビーは混んでいることがあるけど、出国手続きをしてからの窓口は比較的すいている。
しかし結局、ここで替えたお金はまったく使わなかった。
−だいたい中国
『いや、中国だけではなく、日本国内だって同じ状況だけど』での買い物の内容を考えれば、お金はそんなにいらないことがよくわかるのに、不安になるのは年のせいかな。。

ANAは定刻より少し遅れて出発。
しかし前回、9時間も遅れた飛行機に乗ったので、10分とか15分はomiの中では遅れにははいらない。
ANAの中国路線は香港以外ははじめてだ。
機内でわかったこと。
座席が
2-3-2列になっている。
新しいジャンボなのかなあ。
よくわからないけど、あの真ん中の4列席はなかった。
これはすごく楽だ。
両親は窓際に座り、omiは通路をはさんで廊下側に座る。
で、omiの隣の2席はあいていた。
すいている飛行機というのは本当に楽だわ!

機内食は軽食だった。
飲み物と食事が一緒に運ばれてきたと母は多少不満げにいってくれたけど、なんせ3時間半ですからねえ。
そんなにゆっくりしてられないでしょ。

omiは飲み物はコーラをもらい、ワインももらった!
要はコーラを飲んでワインはお持ち帰りにしたんだわ!
日本人で一番ずうずうしい客かも。
というか日本人だけじゃなくって、オシが強いといわれている中国人を混ぜても一番押しが強いんじゃないかって自分でも思った。

それは富士山事件で暴露された。
途中、機内放送で
『富士山が左手に見えます』
と言った。
omi親子が座っていたのは右側。
こういう放送があると、日本人はあまり席を移動しないけど、中国の人は、ぱっと席を移動するでしょ。
で、omiは日本人だったので、席を移動しなかった。

しかし、右側の席に座っていたおねえさんにデジカメを渡して写真を撮ってもらった。
その写真を見ると、本当にきれいな富士山が見えているではありませんか。
で、あわてて、一眼レフをとって、飛行機の中を走った!
一番後ろの方でちょっとどよめいている中国人のグループのおじさん達のところにはいっていって、
『写真撮りたいんだけど』
と、言ったわけじゃなくってカメラを見せて、写真をとりたいことの意思表示をした。

廊下側のおじさんは自分がどいてくれた。
で、廊下側の席から窓際に座っているおじさんの前に身をのりだして、窓まで全身を近づけて写真を撮ろうとした。
しかし時はすでに遅くて、富士山はかなり後ろの方にいってしまっていた。。。
窓際のおじさんはこんなずうずうしい日本人ははじめてだったかもしれない。
かなりひいてましたもん。

中国人って自分をプッシュして表現していくでしょ。
だから日本人からみるとかなりおしが強いって見えてしまうんだけど、その中国人のおじさんが引いたんだわ!

この時、omiはなぜ自分がよく中国人に間違えられるかわかったような気がしないでもなかった。



富士山事件をのぞいては、機内ではずっとロッキーファイナルを見ていた。
今どきロッキーか!
どうせまたありもしない話が展開していくんだろう。。
と思ってみていたが、いつの間にか映画に吸い込まれていた。
あのテーマ音楽。
すごいですよね。

あれが流れるだけで、ぱ〜〜と映画の中にはいっていきますもん。
話はありえないだけど、それでも十分感動してしまった。

映画の後は、今の中国の音楽のチェック。
一応、全部聞いて、よかった歌をかきとめておく。

3時間半の飛行機の中はやはり忙しかった。


瀋陽は日本との時差は1時間。
瀋陽の方が遅くなる。
着いた時間はだいたい1時ぐらいだった。
もちろん昼のだ!
前回は夜中でしたからね。

機内から見た瀋陽の空港。
きいろい花が滑走路の横に咲いていてきれいだった。
夏はこのようになるんだ!



中国の空港は写真を撮ってはいけない!!!!!
なのに飛行機から降りたとたん、
ヒョンビンの写真があった!
LGかなにかのコマーシャルなんだけど、それがたくさんいたるところにあった。
空港では写真を撮ってはいけない!!
どれだけきびしい言葉だったか。


入国手続き、とか税関とかを通って、荷物をピックアップして外にでる。
荷物はここではタグと控えをあわせていた。
帰りの成田ではそういうことはなかった。
やったりやらなかったりというのがこのタグあわせだな。

外にでると迎えのガイドさん
来てました!
今回は他のグループの人もいて、
ああ、瀋陽の観光シーズンなんだなあ
と思った。

そこでまたヒョンビンの写真を見つけた。
で、ガイドのおじさんに言いましたね。
『この写真撮っていいですか?』
ガイドのおじさんはいやになったかも。
最初からこういう質問ですもん。
『だいじょうぶ』
というおじさんのひとことで何枚かヒョンビンの写真を撮った。
中国か韓国かわからない。
他のグループの人はみんな年配で
(というomiだって年配なんだけど)なぜこんなもの写真に撮っているのかって感じだった。

空港からでると
なんと暑い!!
瀋陽が暑いというのが信じられない。
2ヶ月前のあの雪はなんだったんだ!


前回は市内に行くのに乗り合いバスに乗るという貴重な経験をしたomi
今回は普通のマイクロバスでした。
一緒に乗られた方達は今日は市内観光をして明日はハルビンに行かれるらしい。
瀋陽だけ2泊というパターンは考えてみれば贅沢だ。

空港から市内までは緑の林が続く。
ばしばし写真をとるomi
初夏の瀋陽は緑がきれいだ!
牛の放牧なども見られる。
ただ、この緑もいつまで続くのかなあって思った。
すでに空港から市内にはいるところでは大規模な開発がされている。


途中、お客さんのひとりがガイドさんに聞いた。
『バスから写真撮っても平気ですか?』
大丈夫よ!!!
もうその時点で何枚も写真を撮っていたomi.
いや〜〜
奥ゆかしい日本人からはかけ離れているかも。。。



バスは市内にはいる。
日曜日だからか、公園などは人で賑わっている。
ガイドさんはここは昔の千代田公園です。
とか案内していた。
ということは、やはり懐かしくて瀋陽に来る人も多いんだろうな。



バスは見覚えのあるインターコンチネンタルホテルに着いた。
ここで降りるのはomi一家だけ。
他の方はこのまま観光するらしい。
ガイドさんと一緒にいた若いきれいな王さんというおねえさんが降りてくれてホテルの手続きをしてくれる。
手続きの時に再度確認した。
『上層階を希望しているんですけど。』
JTBで上層階と何度も言ったんだわ。
というのも前回はかなり下の階で、しかも窓の半分ぐらいが看板で外が見えなくなっていたんだわ。
今度そういう部屋になったら、母が文句言うでしょ。
母が文句言うってことはomiが行動しなければならないってことでしょ!
じゃあ最初になんとかしないといけないってことになるんだわ。

王さんは部屋を確認してくれて
『14階の医科大学が見えるほうでいいですか?』
と聞いた。
おお14階だったら大丈夫よ!
両親と一緒の時は部屋がよくなかったら、かなり大変なんだわ!!

王さんとはフロントで鍵を受け取って別れる。

さっそく部屋へ。
他の国だったら、部屋までは係りの人が案内してくれるんだけど、ここでは自分で勝手に行く。
これって中国だからか、インターコンチネンタルだからかはよくわからないけど、二回ともそういうパターンだった。

部屋にはエクストラベッドがおかれており、3人で3日間ここで過ごすことになる。
もちろんエクストラベッドはomiの寝床だ。。。

朝、はやく家をでたので、父は休むという。
そのほうがいいでしょ。
80歳を過ぎてからの旅行ですもん。
とにかく半分以上は休んでもらいたいというのがこちらの希望でもあるわ。

で、明日の下見に故宮から中街にでかけようと思うomi
ところが母が一緒に行くという。
しかも母はそのあたりをぶらぶらしたいというじゃないか。。。
計画をすぐに変えるomi
このそのあたりをぶらぶらというのが一番困るんだわ。
ぶらぶらして当たりだったら母の機嫌はいいし、はずれだったら、ぶらぶらさせたomiが悪いことになっていくんだ!




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