第三トンネルへ ソ君とバスにのるとどうやら席が決まっているらしくここだと教えてくれる。 窓際の席を勧めてくれる青年。 どうしてこういうふうに礼儀正しいんだ。 ただおばさんはソ君を窓際にしましたね。 バスはガイドさんが3人のっている。 英語と日本語と中国語のガイドさんだ。 それぞれ語学が堪能だ。 特に英語のガイドさんはきれいだし、英語の発音もネイティブのようだったし、声もきれいでパーフェクトだった。 バスは出発するとすぐに検問所にとまった。 銃を持っている軍人が乗り込んできて全員のパスポートをチェックする。 ソ君はIDカードを見せていた。 成田空港と違ってここの検問は厳重だった。 バスは時々軍のトラックとすれ違ったりするのだが、ほとんどが対抗車両なしの山道を進む。 途中、軍人の宿舎のような場所があった。 教会がついているところが韓国だなと思った。 ガイドさんによると、道の奥に引かれている線よりも奥にはまだ地雷があるかもしれない地帯だということだ。 一見何もなさそうな森なんだが、やなり非武装地帯なんだなと思う。 川があったが上流は北朝鮮になっているという。 軍人が乗っていたボートが川をパトロールしていた。 それがなかったら川原一面にすすきがはえておりものすごくきれいな場所なんだがと思う。 日本語のガイドさんの説明を聞いてやっとこのバスツアーが第三トンネルと展望台に行くとわかる。 ガイドさんはしきりに時間の都合によりどちらが先になるかわからないと言っていたんだが、omiなんかここでようやく行くところがわかったんですもん。 どっちが先でもいいわ。 よく耳をすますとomiの周りには日本人の人が座っていた。 前の人はDMZの地図まで持っている。 どこに行くのかよくわからないで来たomiとはかなり違うなと思う。 最初のストップについた。 ここは第三トンネルらしい。 第三トンネルというのは1978年に見つかったトンネルで北朝鮮によって掘られたもの。 ソウルから52キロのところにあり、一時間で一万人の兵士が移動できる規模をもっていた。 こういうトンネルが当時、いくつも見つかったようだ。 水が土の中に浸透していくので発見されたとガイドさんは言っていた。 バスは一番前に中国人。 次に白人のグループ。 その次に日本人が座っていた。 omiはその日本人の一団の一番後ろに座っていた。 で、omiの後ろには韓国人の老人のグループがいた。 その中のおばあさんがバスを降りるときに隣のソ君をつかまえて 『あなた韓国人でしょ』 と突然聞き始めた。 ソ君は 『はい』 と答える。 すると今度はomiの腕をちょんちょんと指でたたいて 『この人は日本人でしょ。どうして一緒にいるの』 と問い詰めていた。 笑いそうでしたね。 窓口で強引に一緒にさせられたんですとはまさかこの青年も言えなかったでしょ。 なんて答えたのかは言葉がわからないんで不明。 かなり青年とomiの組み合わせが不思議に見えていたみたいだ。 第三トンネル 第三トンネルには歩いてもいけるがトロッコ列車のような電車にのる。 荷物は乗り場のロッカーにいれてくださいといわれた。 で、ロッカーに荷物をいれたんだけど、なんとomiが選んだところの鍵がうまくかからない。 ソ君にやってもらいましたね。 おばさんのためにここまでやらなければならない青年。 かなり来る日を間違えたかも。。。。 結局、鍵がうまくかからないんで、ソ君のロッカーに荷物は一緒にいれてもらった。 トロッコ列車に乗る前に全員ヘルメットをかぶる。 そのわけが列車に乗ってわかった。 このトロッコ列車のトンネルはあとから掘られたものかもしれないけど、列車とほぼ同じぐらいの幅しかない。 一応一列3人のボックス席なんだけど外側の人はトンネルの壁にすれるようにして乗るんだわ。 しかもかなり勾配があり、後ろ向きにのっていたomiはここでムチうち症になったらまずいぞってぐらい首に力がはいった。 列車に乗っている時間はたぶん5分もないと思う。 地下の駅に着くとなんとそこにはきゃびきゃびの白人の女の子たちが列になってトロッコ列車をまっていた。 もちろん観光客なんだけど何か違和感があった! 地下のトンネルには下にゴムのマットが敷かれている。 たぶんかなりの地下水で下がぬれていたのでこのマットがないところんだと思う。 このツアーは不思議だったんだが、3カ国語のガイドさんがいたんだけど、韓国語のガイドさんはいなかった。 ソ君は日本人のグループに一緒についてきてくれた。 omiの後ろには白人の青年がいて、ガイドさんが英語でここは日本語のグループなんで英語は向こうです、と言った。 するとその青年は日本語で 『どちらでもいいです。』 と言ってた。 インターナショナルな第三トンネル!! トンネルは人がすれ違うことができるぐらいの大きさだ。 時々頭上に小さな穴があいている。 そこにはダイナマイトがしかけられてあったそうだ。 それが全部南の方を向いていたという。 しかし北朝鮮は今もこのトンネルを作ったということは認めていない。 もちろんこのトンネルが北朝鮮までずっと続いているわけではなく、途中遮断されている。 遮断されているところにガラス張りの窓がついていてそこから奥を見るとまたトンネルを遮断している壁が見える。 色が変わる温度計みたいなものがあって、それはガスの攻撃を認識する装置だという。 第三トンネルは知っていたけど、現地に来てみると思っていた以上にこのトンネルが大変な意味があったのだなとわかる。 トロッコ列車の乗り場まで引き返すと地下水の水のみ場があった。 ソ君は水を飲んでいた。 omiも手を洗った。 ソ君は歩いて地上にでたかったようだが、ガイドさんに時間がないからトロッコ列車に乗ってくれといわれていたようだ。 ガイドさんは時間をすごく気にしていたし、人数も常に数えていた。 地上に戻るとヘルメットを返し、ロッカーから荷物をだす。 となりの小さな映画館でDMZの映画を見る。 この映画、さすがに韓国です。 よくできていた。 ドラマだけじゃなくってこういうところにも力をいれているんだなと感心した。 ただ、この映画日本語だったんでソ君には申し訳なかったです。 第三トンネルの中も写真は禁止されているし、バスからの景色も写真は禁止されているが、この駐車場のあたりは写真を撮ってもいいというので少し写真をとった。 |