コンラッドホテル隣接のワンパシフィックプレース


コンラッドホテル


 以前きた時は同じ金鐘のマリオットホテルに泊まったが、今回宿泊するコンラッドホテルはそこよりも、ひとつ山側のホテルになる。客室は全部40階以上で57階から上はエグゼクティブになる。ここにはエレベーターのボタンの下にあるスロットに部屋の鍵を差し込まなければ行けない。私たちの部屋は52階の海側だ。海側ははじめからリクエストしておいた。あとダブルではなくてツインで、なるべく上層階にしてくれるようにも頼んであった。今回は3人なのでエクストラベッドをいれてもらう。フロントでJTBの係りの人がリクエストを全部もう一度確認してくれてとても楽であった。

 部屋のキーをもらう。5211号室。
 窓の外からは隣のアイランドシャングリラからセントラル方面、そして海をはさんでカオルーンサイドのピエが見える。山側はピークまでうまい具合に見ることができる。下には香港パークの茶具文物館や茶芸館が見え、真下には小さくトラムが走っている。部屋は広くエクストラベッドを窓際にいれてもまだ余裕があった。



コンラッドホテル

      

最近いろいろなホームページで旅行記を見ることが多くなっている。そのなかでもホテルの部屋の写真をだしている方が多く、それが去年の韓国の時も今回の旅行でも参考になったので、私もホームページを作ることを前提に部屋に入るとすぐに写真を撮っておいた。コンラッドホテルの書き込み説明にあったようにバスルームにはちゃんとあひるのおもちゃがおいてありうれしかった。




銅羅湾(トンローワン)

ひととおり写真を撮ると、父はすぐに休息にはいった。私は友達の紹介で安くコーヒーを買えるお店に行こうとKさんに電話をするが、あいにく6時まではいないということだったので、母と銅湾(トンローワン)に買い物に行くことにした。日本で生活をしていると駅2つぐらいのところは絶対に地下鉄で行くが、香港に住んでいたときはだいたいタクシーを使っていた。その癖がとれずホテルから銅湾の三越(サムユ)までタクシーに乗る。途中、かなりタクシーで遠回りされて久しぶりに頭にきた。しかも簡単な広東語も忘れてしまっていて文句も言えない。昔だったら絶対にドライバーとけんかしていたな。

 三越の裏のあたりは随分かわっていた。タクシーの乗降位置も変わっていた。ただ三越の真後ろの道路は昔のままで紙袋を売っている小さなお店が10年前とまったく同じで懐かしかったし、安売りの化粧品店もそのまま残っていた。

この安売り化粧品店、ササで口紅を買う。めったに口紅など買わないのだが、香港にきたらやはりこれだけは買っておく。母はまあいろいろと買っていたわ。

トラムの通りにでる少し前に市場があるがそこも昔のままの狭い通りが続いていた。市場の横のワトソンにはいる。ここも昔はよくはいったドラッグストアだ。子供が熱をだすと飲ませていた(子供はいやがったが)川貝枇杷のグミのようなサプリメントがあったので買ってみた。タイガーバーム、百花油も買った。銅鑼湾は相変わらずものすごい人だ。この日は香港にしてはものすごくいい天気だったが、湿気が少なくても暑く、人混みをかきわけて再び三越に戻るのは結構体力が必要だった。母は三越で昔よく買っていた紅茶売り場を期待していたがすでにその売り場はなかった。私はポロのシャツのセールを見つけ、息子のTシャツを買った。



この後、新しくできた(といっても10年前にはなかっただけのことだが)タイムズスクエアに行く。ここは日本人がよく使うシティースーパーがある。しかしこのスーパーにはじめていったものだから、どこからはいるのかよくわからず迷った。母をつれて歩く時、迷ったり時間をかけたりすると、母はかなり不機嫌になる。それが100パーセント私のミスでなくても文句をいわれる。えらく大変だ。シティースーパーをゆっくり見たかったのだが、この不機嫌な母を連れて歩くのが大変だったのでそうそうに引き上げることにする。帰りはタイムズスクエアの前のタクシースタンドからタクシーに乗る。ドライバーに

「ガムチョン、ワンパシフィックプレイス」

と言ったが通じない。太古広場(タイクウコンジョウ)というのを完全に忘れてしまっていたのだ。コンラッドホテルも通じないし、シャングリラといったらやっとわかってくれた。この運転手やばいなと思って注意していたが、母が話しかけてくる隙にやっぱり遠回りされた。なにかこのようにタクシーに乗る時に注意する勘がだいぶ戻ってきた。とにかくなんとかホテルに到着。




トンローワン(タイムズスクエア前)

この後、私はひとりでカオルーンに行くことにしている。しかしその前に両親に食事を設定しなければならない。母は部屋で食べたいから何か買って来いという。もう冗談でしょと言いたかった。ルームサービスは部屋に運んできた時にチップを払ったりするので面倒くさいというのだ。そこで私はルームサービスが来るまで部屋にいることにして、とりあえずオーダーをした。簡単にいうと麺とご飯セットのようなものを頼んだ。もっと素敵な名前だったのだが、オーダーするときも

「番号でいっていい?」

と言ったほどメニューを言えなかったのだから覚えているわけもない。自分用には夜遅く食べてもいいようにクラブハウスサンドイッチを頼んだ。それからネットで見たときにここのルームサービスでメニューにはなかったがマンゴプリンを頼めたという書き込みがあったのでマンゴプリンもオーダーした。

 ルームサービスの夕食は頼んでからかなり早くきた。パリッとした白いテーブルクロスに花そつけてくれて、やはりホテルのルームサービスっていいなと思う。ウェーターのおじさんも感じがよくって、デザートのマンゴプリンはこちらのテーブルにしましょうとわさわさデザート用に部屋にあったテーブルを使ってセッティングしてくれた。このおじさんに聞いた。

「コンラッドベアをほしいんだけどいつもらえるの?」

このコンラッドベアというのはこのホテルに泊まるとついてくる小さな熊のぬいぐるみのことだ。このぬいぐるみがほしいためにコンラッドに泊まる人もいるらしい。

「あとで配られるはずだからもう少し待ってください」

おじさんは熊の説明までしなくてはならなくって大変だ。ルームサービスのおじさんが部屋をでていくと私はこれでいいかなと思い、たぶん夜のベッドメイキングの人が来てくれて熊を配ると思うので、もらっておいてねと母に頼みカオルーンに向かう。




コンラッドホテルからの眺め

         

カオルーンサイドへ

 金鐘からチムサッチョイまでは地下鉄で一駅だ。途中、海の下を地下鉄は通る。実は私はカオルーンサイドにはあまり行ったことがない。しかも地下鉄を使って行ったことなど数える程である。今回、地下鉄でカオルーンへ行くというのははじめての土地で地下鉄に乗るような感じだ。とりあえずは金鐘の地下鉄の駅に向かう。ホテルからはパシフィックプレイスのモールまで直接はいれるようになっており、そこから地下鉄の駅が続いているので、とても便利だ。

 地下鉄に何回も乗ることはないとは思ったが地下鉄カードのオクトパスを購入した。これはソウルのキョトンカードと同じような磁気カードだ。後で知ったのだがこのオクトパスは改札口で何もカードをわざわざとりださなくてもバッグにいれたままでもピッと画面にかざせばいいすぐれものだ。しかも地下鉄だけでなくトラムやスターフェリーやセブンイレブンでも使える。絶対に料金はあまるが料金表をいちいち見なくてもいいという利点のために130ドルでこのカードを買った。あまったら今度来た時に使えばいい。(そううまくいくとはとても思えないが)オクトパスは地下鉄の窓口で買える。





オクトパス


 チムサッチョイの駅は金鐘にも増してわからない。この旅行のよきアドバイザーとなってくれたMからいただいた手作りの地図に従ってなるべくモンコック寄りの出口から地上にでる。わからないといってもまったく知らないわけではないというのは海外ではかなりの強みだ。でたところからネイザンロードをミラマホテル方面へ歩く。あとは地図に従ってめざすコーヒーやに向かった。

 とりあえずコーヒーやといっているがKさんのお店はいろいろなものがそろっている。お客さんはほとんどが香港に住んでいる日本人の方らしい。だからいいものを安く買えるのがうれしい。7時前にやっとお店についた。ビルの一室を使っているこのお店にはウェッジウッドのマグカップや上海灘やリッツカールトンで売られているのと同じ飾り皿などがおかれている。しかも市価より安い。

 お店に着くとすぐにMから預かったおみやげを渡す。Kさんには商品の説明もしていただいたが、こちらの現地の様子などもいろいろ聞かせていただいた。今は日本人はホンハムにたくさん住んでいるそうだ。10年前のホンハムのイメージは工場地帯だったが、今はまったく違うのだろう。日本の塾の分校までできているそうだ。私が最初にすんでいた龍華花園(ロンワーファーユン)は今はもうあまり日本人が住んでいないそうである。後半の3年間住んでいたバンブーガーデンは内装もきれいになってまだ日本人も住んでいるということだ。昔、日本人がたくさんいたコーンヒルも今はあまり日本人が住んでいないらしい。ここは息子たちが通った日本人幼稚園があったところだ。随分と変わってしまっていることだろう。

 K
さんはなんでもよく教えてくれて1時間ほどがあっという間にたってしまった。まずいまずい。これからまだCDショップに行こうと思っているのだ。買い物をすませこれもMから聞いたHMV のチムサッチョイのお店に向かう。この時、私は肩からコーヒーやらなんやらの品物をおもいっきりかけていて行商のおばさんのようになっていた。

 


香港で買った韓国ドラマのVCD

左 : チャンドンゴン主演Love Wind Love Song  中 : 秋の童話のダイジェスト版
右上 : スキャンダル  右下 : アンジェウク上海コンサート



 Mは最近まで香港に17年か18年ぐらい住んでいた。私の韓国マイブームの火付け人であり、いつも大変お世話になっている方である。彼女から以前、香港で買える韓国ドラマのCDをいただいた。これがとてもよくって今でも私のお気に入りになっている。そこで、どこでこのCDを買ったか尋ねると、HMVで購入したという。ガイドブックとネットで調べると、なんとこのHMVは日本にもあった。しかもかなり店数が多く、今まで知らなかったのが不思議なぐらいだ。

 香港でもいくつか支店があるが、チムサッチョイのHMVが一番店舗が広くCDDVDVCDの数も多いらしい。ペニンシュラホテルの裏手のあたりだが、一瞬、道を間違えてしまい、まごまごしながらようやくたどりついた。店には大きくネオンがついた看板でHMVとでているのでそばまで来るとすぐわかる。

 ここは3階まであり、1階には日本のCDの売れすじランキングまであった。めざすKorean Popsのコーナーは2階だ。Korean PopsはだいたいJ-Popsのコーナーと並んでいる。これも大きく表示されているのですぐにわかる。あるあるドラマのサウンドトラックや台湾版の韓国CDが。アンジェウクの上海コンサートのVCDもある。しかもなんと50ドルだ。Mに頂いたKoreas Love No,2.もでている。これは日本のネットでも買えるがもちろん香港で買うほうがはるかに安い。ここでいくつかCDを選び、3階のVCDのコーナーへ。2階で選んだものはほかの階に持っていって、まとめて買うことができるようだ。

 VCDのコーナーもすぐに見つかった。秋の童話が3枚セットで25ドルとこれは何者かという値段ででていた。3枚ということはダイジェストかそれともまったく別の秋の童話か。とにかく25ドルなので買うことにする。スキャンダルが50ドル。ほかに映画が15ドルというのもあった。DVDも安いのだが、このVCDの値段を見てしまうと買えない。因みにDVDに関していえば韓国よりも香港で買う韓国ドラマのほうが安かった。台湾ドラマの流星花園はさすがに人気作品でVCDではなかった。日本のアニメもVCDになっていたが、これはそれ程安くはなかった。しかしもちろん日本で買うより安い。映画は30ドルぐらいでVCDを買えるのでなにもビデオやに行く必要はない。

 MによるとコピーのVCDは10ドルぐらいで買えるそうだ。品物はHMVで買えば確かだということだ。HMVで一時間程時間を費やしてしまい、9時を過ぎた。香港でこんなに夜遅くまで歩くのは初めてといってもいい。帰りもまた地下鉄にのりすっかり行商のおばさん気分でホテルに到着した。

ホテルではコンラッドベアの三つ子がベッドにはいっており、おもわず

「やった!」

と声をあげた。しかもお風呂のあひるさんまで3羽になっていた。このあひるは怖いもの知らずの母があと2つくれといったらしい。恐るべき親子!

 



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